花壇の撤去費用の相場は?安く抑えるためのヒントと注意点まとめ

花壇の撤去費用の相場は?

使わなくなった花壇を撤去したい場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか。この記事では、花壇の解体・撤去費用の相場や費用に差が出やすい要因、工事を依頼するうえで注意しておきたいことについて解説します。

花壇の撤去を業者に依頼したい方はもちろん、DIYで行うか迷っている方も、参考にしてください。

目次

花壇の撤去費用

花壇撤去工事にかかる費用は、花壇に使われている素材や大きさによって変わります。また、植栽撤去が必要かどうか、撤去する植栽の大きさによっても異なります。

ここでは、花壇撤去工事の費用相場を解説するので、解体予定の花壇の条件と照らし合わせて考えてみてください。

花壇の種類・材質

花壇の解体費用は一般的に1㎡あたり20,000~30,000万円が相場です。ただし、花壇の材質によって費用が前後します。

たとえば軽量ブロックやレンガのように手作業で壊せる花壇であれば、工事単価が比較的安く済みますが、コンクリートや積み石でつくられた花壇は頑丈なため、重機を使って解体しなければならず、費用が高くなる傾向があります。

とくに積み石は、処分費用がコンクリートの1㎥あたり5,000~15,000円に対して10,000~20,000万円と、コンクリートよりもコストがかかりがちなので注意が必要です。

花壇の大きさ

解体工事費用は「施工単価×施工面積」で求められるのが一般的です。花壇の解体工事も同様で、花壇が広ければその分工事費用が高額になります。

これは花壇の広さによって必要な人員が変わるためです。大規模で頑丈な花壇の場合、重機が必要になる場合もあり、廃材も多く出るため、廃材撤去費用もかさみます。

余分な費用を支払わないためにも見積もりの際は必ず現地調査を依頼しましょう。

土や草木の処分

土や草木の処分費用は花壇の撤去費用に影響します。土の撤去費用は花壇の解体費用に含まれている場合もありますが、別料金になっているケースもあるので、事前に業者に確認しておくと安心です。

植栽の撤去費用は木の高さによって変わります。

庭木の高さ別の伐採費用の相場は、以下が目安です。

  • 3m未満:3,000~5,000円
  • 3~5m:8,000~20,000円
  • 5m~:20,000~30,000円

これに幹の直径に応じた伐根費用がかかります。

  • 直径15cm未満:3,000~5,000円
  • 直径15~30cm:5,000~10,000円
  • 直径30cm~:10,000~20,000円

花壇と一緒に植栽を撤去したい場合は、撤去費用も考慮しておきましょう。

撤去費用に差が出る要因とは?

花壇撤去工事はどのような原因で費用が高くなりやすいのでしょうか。ここでは、花壇撤去工事の費用に差が出やすい要因を紹介します。事前に対策できるものもあるので、要因を把握しておきましょう。

材質・構造による違い

花壇は使用している材質や構造により解体の難易度が異なるため、費用に違いが出ます。

コンクリートブロック、レンガ、ピンコロ石、木枠の花壇であれば比較的簡単に撤去が可能です。一方、鉄筋コンクリート製の花壇は、コンクリートの密度が高いため、コンクリートハンマーでも解体するのは大変です。

さらに内部に鉄筋が張り巡らされているので、廃棄物の分別に手間がかかります。そのため、コンクリートの花壇の場合は解体費用が高くなる可能性があります。

面積・高さ・施工範囲

花壇の解体費用は花壇の面積と高さ、施工範囲によって変動します。施工範囲が広いと撤去作業に時間がかかるため、作業員の数や工事車両の台数が変わり、費用に影響します。

また、大きな花壇は解体作業で発生する廃棄物の量も多くなるため、廃棄物の処理費用のほか、破棄物をトラックへ運ぶための人件費もかさみます。

注意しておきたいのは高さのある花壇の解体です。範囲が狭くても廃材が多く出たり、中に入っている土が多かったりして費用が高額になるケースがあります。現地調査で実物を見てもらい、正確な見積もりを出してもらいましょう。

土・草木・廃棄物の処分量

土や植栽、レンガやコンクリートの量が多いと、見積もりが高額になりやすいため注意が必要です。土や植栽は解体工事業者が処分を行うと産業廃棄物となるため、処分費用が高額になります。

費用を抑えるためには、施主側で植栽などの処分を検討することです。庭木は小さいものであれば細かく切って自治体の可燃ごみとして回収してもらえます。

土は一般ごみとして処分できないことが多く、自治体によって取り扱いが異なるため、事前に確認が必要です。ごみとして回収できない場合は、購入店に引き取ってもらう、庭に撒く、人に譲る、などの方法があるので条件に合った方法を検討しましょう。

現場の環境

解体費用は現場や現場周辺の環境によって左右します。現場に重機で作業できるスペースがない場合や、道が狭くて重機を搬入できない場合は作業員の手作業に頼ることになり、その分人件費がかかります。

道が狭い場合は、遠い場所にあるトラックまで作業員が手作業で廃材を運び出さなければなりません。その場合、人件費が余分にかかる場合があります。

また、周辺の住民に配慮して防音シートを余分に設置する場合も追加で費用がかかります。

撤去後の整地・仕上げ

花壇の解体費用は、花壇を撤去したあとの仕上げ方法によっても変わります。

花壇撤去後の1㎡あたりの整地方法別費用相場は以下の通りです。

  • 土のままにしておく:2,000~4,000円
  • 砂利敷き:3,000円~4,000円
  • 天然芝:4,000~7,000円
  • 人工芝:7,000~10,000円

整地は、その後のスペースの使い方によって最適な方法が変わります。花壇解体の前に、跡地をどのように活用するかも考えておくと、費用の無駄を防げるでしょう。

花壇を撤去するときの工程

ここでは花壇撤去工事の工程を紹介します。基本的に解体工事業者に任せておけば準備から現場の清掃までしっかりやってもらえますが、施主としても流れを押さえておきましょう。

養生を行う

工事開始前に現場周辺の養生を行います。養生は、解体作業で発生するがれきで外構の床材や周辺の外構設備を傷付けるのを防ぐのが目的です。

コンクリートやレンガを破砕したときに細かい粉や石などが舞った際、地面が汚れてしまいます。汚れを防ぐためと掃除を簡単にするために、地面に養生をすることも珍しくありません。

花壇が隣家に近い場合、隣家の外構を傷つけないよう、断りを入れたうえで隣家に養生をする場合もあります。

電動ハンマーで解体する

花壇の中の植物や土を取り除き、必要な植物は避けておきます。花壇が空になったら本体と基礎の解体作業を行います。花壇のレンガを少しずつ電動ハンマーで崩していくのが一般的です。

花壇の壁部分を壊したら底面を解体する斫り(はつり)作業に移ります。エアーピックやエアーブレーカーなどの斫り専用の工具を使用します。

電動工具を使った作業は硬いコンクリートを破砕するため、騒音、振動、粉塵が発生する点には注意が必要です。

モルタルで補修する

撤去部分や切断面をモルタルで補修します。モルタルとは、セメントに砂と水を入れて練ったものです。これに砂利を混ぜるとコンクリートになります。モルタルはコンクリートに比べて粘着力が高いため、レンガの目地や壁、床の仕上げ材として使用されます。

花壇を撤去したあとは地面がでこぼこしていたり、切断面が鋭利になっていたりして危険です。モルタルで補修することで、地面の安全を確保し、見た目も美しくなります。

DIYで花壇を補修する場合でも、モルタル補修だけを解体業者に依頼することもできるので、きれいに仕上げるなら業者の手を借りるとよいでしょう。

廃材の処分を行う

解体工事で発生した廃材は解体業者が正しく分別して処理します。花壇のレンガは産業廃棄物のがれき類に分類されます。

花壇に鉄筋コンクリートが使用されている場合、コンクリートがらと鉄筋を仕分けし、コンクリートはがれき類、鉄筋は金属くずとして処分しなければなりません。

解体工事業者が廃棄物を正しく中間処理場や最終処分場へ送っているかどうかは、マニフェストで確認できます。マニフェストは工事完了からおよそ1か月程度で施主の手元に届けられます。マニフェストが届いたら廃棄物が適正に処理されているか、しっかり確認しましょう。

花壇撤去を業者に依頼するメリット

花壇の撤去は小規模なものであればDIYでも可能です。しかし、解体作業は専門業者に依頼した方がメリットが多いといえるでしょう。

以下で挙げる業者に任せるメリットと照らし合わせて、自分で解体するか、業者に依頼するか検討してください。

業者に依頼するメリット

花壇の解体を専門業者に依頼すると主に以下のようなメリットがあります。

  • スムーズに作業が進む
  • 工事の準備から廃材処理まで一括で行ってもらえる
  • 工事の安全性が確保される

業者に依頼する最大のメリットは専門知識と技術力を持った職人が適切な工具や重機を使って解体作業を行うため、スムーズに工事が進む点です。作業中に地中埋設物が出てきたなどの場合にも適切に対応できるでしょう。

そのうえ、工事前の準備から廃材処理まですべて任せられるので、施主が労力を使う必要がありません。

また、豊富な経験から敷地内の安全はもとより、近隣住民への安全にも配慮して工事を実施するため安心です。

信頼できる業者の探し方

満足度の高い工事にするには、信頼できる優良業者に依頼することが最大のポイントです。地元で長年営業をしている、経験豊富な業者を探しましょう。

探し方のひとつとして、インターネットで地元を施工エリアにしている解体業者を検索する方法があります。ヒットした業者のホームページを訪問して、まずは会社概要をチェックしてください。

会社概要にきちんと所在地や代表者名、会社の規模が記載されていることを確認したら、施工事例を見て、施工事例がたくさん掲載されているか、どのような工事を得意としているかを見ます。とくに、依頼しようと考えている工事の事例があるか見ておくとよいでしょう。

花壇撤去のトラブル回避ポイント

解体工事では大きな音と産業廃棄物の発生がつきものです。これらをめぐってトラブルになるおそれがあるので、事前に確認や配慮が必要になります。ここでは、特に注意しておきたい項目を解説します。

近隣配慮と養生対策

花壇の解体作業では、騒音と振動、粉塵が発生します。とくに電動工具や重機を使って行う作業では近隣に迷惑をかける可能性があるので、十分に配慮しなければなりません。

がれきの飛散を防ぐために、作業箇所の周辺を養生します。依頼主の敷地内はもちろんのこと、隣家の外壁やフェンス、車などにがれきが飛んで傷つけることのないように、養生でしっかりと守ります。

騒音と粉塵については、近所に協力を仰がなければなりません。事前に挨拶に伺い、工事期間と騒音が発生しやすい日、洗濯物の外干しを避けてほしい日を伝えておくとトラブルを防げます。

許認可が必要な場合

解体工事は、解体工事業登録または建設業許可を取得している業者に依頼してください。建設業許可は請負金額500万円以上の解体工事を行うために必要です。花壇の解体は500万円未満でできるケースが多いため、解体工事業登録を取得している業者で十分です。

外構設備の解体で解体工事業登録が不必要なケースは、主たる工事が新しい花壇やブロック塀などの新設であり、既存の花壇の解体はその付帯工事に過ぎない場合です。

花壇の解体が主たる工事の場合は解体工事業登録または建設業許可のいずれかが必要になるので、未取得の業者に依頼しないようにしましょう。

使わない花壇撤去後の活用方法

花壇を撤去したあとのスペースは、どのように活用すれば良いのでしょうか。ここでは、花壇撤去後の代表的な使い方を紹介するので、お庭に新しくできた空間を有意義に活用しましょう。

駐車スペースにする

ある程度の大きさの花壇を撤去した場合は駐車場にリフォームするのもおすすめです。地面をコンクリート土間にすれば、車を汚すことなく出し入れできます。

コンクリート土間の無機質な雰囲気が気になる場合は、コンクリートに目地をつくり、目地に芝生などの植栽を植える方法があります。

大きくない花壇でも、撤去後に自転車の駐輪スペースとして活用できる場合もあるので、家族のライフスタイルに合わせて検討してみるとよいでしょう。

ドッグランや家庭菜園

花壇を撤去し、芝生を植えたり人工芝を敷いてドッグランにする方法もあります。花壇を撤去することにより地面がフラットになるので、愛犬を安心して遊ばせられるようになるでしょう。ドッグランにする場合は、愛犬が乗り越えられない高さのフェンスと出入口が必要です。

花壇の撤去跡をあえて舗装せず、土を足して家庭菜園として楽しむこともできます。花壇の限られたスペースよりも植えられる範囲が広くなるため、野菜の生育に適した環境が整い、収穫量が増えるかもしれません。

まとめ

花壇の撤去費用は花壇の材質と広さ、周辺環境などにより変わります。小さい花壇なら個人でも解体できますが、廃材の処理方法や地中埋設物など思わぬトラブルで悩むことも珍しくありません。

スムーズに安全に解体工事を行いたい場合は、解体工事の専門業者に依頼することをおすすめします。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次