
スタイリッシュな外構づくりで人気の土間コンクリートですが、完成したばかりなのに色がまばらに感じることがあります。色むらができていると、不具合が生じたのかと不安になる方もいるでしょう。
コンクリートの色むらは必ずしも施工不良とは限らず、コンクリートの性質上避けられない現象です。とはいえ、いくつかの原因があって発生するのは事実です。
そこで今回は、コンクリートの色むらの原因や対処方法について解説します。
コンクリートの色むらの主な原因

コンクリートは、乾燥ではなく水とセメントの化学反応によって硬化します。その硬化過程の条件によって、色むらが発生することがあるのです。
ここでは、その具体的な原因について解説します。
水分量と乾燥スピードの違い
コンクリートの硬化には水分量と水分の蒸発スピードが大きく影響します。コンクリートを混ぜる際に均等に水が混ざっていないと、硬化後に水分が多かった部分は色が薄く、水分が少なかった部分は濃い色になり、むらになることがあります。
水分量が多い場合は、硬化・乾燥スピードが遅いとされています。反対に水分量が少ないコンクリートは、蒸発する水分が少ないため、表面がすぐに乾きます。
建築用コンクリートでは、セメントに対する水の割合は50~65%が適正です。水の割合が小さいほど、強度が高くなり耐久性も向上するのが一般的です。ただし、水分量が少ないと施工性が悪くなるため、打設しやすい水分量であることも重要です。
天候・環境条件による乾きムラ
低温や雨、強風などの気象条件によりコンクリートの硬化速度が変わることで、色ムラが発生する場合があるため、注意しなければなりません。
低温時にはコンクリート内部から浮き出た水が蒸発しにくく、そのまま乾燥してシミや斑点になることがあります。
打設直後に雨が降ると、表面に雨粒が当たって跡になったり色ムラにつながる可能性も否定できません。
強風時はコンクリート表面から水分が蒸発しやすく、初期ひび割れを起こしたり表面の急速な乾燥により表面の仕上がりにムラがでることもあります。
施工時の条件・作業ムラ(打設・仕上げ工程)
打設時の条件や施工技術も色むらを引き起こす可能性があります。
打設時のコンクリートの流動性が高いと、セメントから骨材が分離して骨材の多い場所とセメントが多い場所で色の差が生まれることがあります。
さらに、打設時にバイブレーターで適切に振動を与えていないと、コンクリート内に気泡が残ったり骨材が均等に分布せずに偏ってしまったりするのも、色むらの原因です。
金ゴテ仕上げの場合、コテ圧やタイミングが一定でないと、表面の密度が変わって色に濃淡ができる場合もあります。
白いまだら・白い粉が出る(エフロレッセンス)
コンクリートの打設後に白いまだら模様や粉を吹いたようなシミが現れることもあります。これはエフロレッセンス(白華現象)と呼ばれ、コンクリート内部の水酸化カルシウムが雨水などで溶け出し、表面で二酸化炭素と反応して白く出現する現象です。
コンクリートに浸水した水分が、内部の水酸化カルシウムを溶解します。それを含んだ水が表面に移動して乾燥する際に、空気中の二酸化炭素と反応し炭酸カルシウムとなって表面に現れる、というのが、エフロレッセンスのメカニズムです。
エフロレッセンスによりコンクリートの品質が阻害されることはなく、2~3か月程度で自然に消えることも知られています。
コンクリートの色むらは不具合?

コンクリートの色むらは強度に影響を及ぼす不具合なのでしょうか。また、色むらが起こったときに再施工はしてもらえるのでしょうか。
ここでは、コンクリートの色むらが及ぼす影響と業者の対応について紹介します。
色むら=欠陥とは限らない
コンクリートの色むらは、生コンクリートの自然な乾燥過程で生じる現象のため、欠陥ではないことがほとんどです。
現場調合の素材であるため、現場の気象条件や作業時間などの影響により、色むらができることは不可避であり、構造的な欠陥ではありません。
色むらは経年変化により数か月~数年で目立たなくなることもあり、しばらく様子を見ていると色が均一になることもあるので、待ってみるのも一つの方法です。
強度や耐久性に影響しないケースがほとんど
コンクリートに色むらがあっても、基本的に強度や耐久性には問題はありません。理由は、色むらは表面の乾燥状態や結晶の違いによって起こるものであり、内部の構造や強度には影響がないからです。
そのため、通常は契約書や見積書に色むらやヘアークラックが免責事項として記されており、工事の保証対象外となります。
免責事項に記載されている場合は、保証期間内であっても無償補修は認められません。
コンクリートの色むらを防ぐには?

では、コンクリートの色むらをできる限り防ぐにはどのようにすればよいのでしょうか。色むらはつきものなので避けることは難しいため、以下で紹介する仕上げ方法や工法を検討してみるとよいでしょう。
コンクリートの色むらは完全には防げない
コンクリートの色むらは、コンクリートの性質上完全に防ぐことは困難です。
コンクリートはセメントに水・砂・砂利を加えて現場で硬化させます。この硬化プロセスでは、気温や湿度が大きく影響します。そのため、水分の蒸発速度やコンクリートの硬化速度が場所によって異なり、色が濃い部分と薄い部分が自然に発生してしまうのです。
したがって、色むらだけでは施工不良とは認められないケースがほとんどです。
色むらが目立ちにくい仕上げ方を選ぶ
土間コンクリートの色むらが目立ちにくい仕上げは、表面に凹凸をつけて光の反射を分散させる方法が有効です。
具体的には以下のような仕上げがあります。
金ゴテで平らにした後、表面を刷毛で撫でて細かい筋をつけた仕上げ
コンクリートに砂利などを混ぜて塗りつけ、硬化する前のタイミングで表面を水で洗い流し、砂利を露出させる仕上げ
コンクリートに専用の型を押し付けて天然石やレンガの模様を付けた後、着色して石張りやレンガ敷きのような仕上がりにする工法
最近では色むらが目立ちにくいコンクリートがある
近年では色むらが目立ちにくいコンクリート素材が多数あるため、他のもので代用することもできます。
例えば造粒ポーラスコンクリートの一種であるオワコンは、透水性があり外構の水はけを維持できる素材です。
通常の土間コンクリートは、雨水がコンクリートをつたって排水されます。オワコンは雨水を透水させて地面に浸透させ、地下水脈に戻して循環させます。保水性もあるので、打ち水効果により表面温度を下げる効果が期待できる点も大きな特徴です。
ただし、現状ではオワコンはすり減り抵抗性の実証が済んでいないため駐車場には推奨されていないこと、土間コンクリートのようななめらかな仕上がりにはならない点には注意が必要です。
コンクリートの色むらが気になる場合の対処方法

できあがったコンクリートの色むらが気になる場合は、どのような対処方法があるのでしょうか。ここでは、補修塗料を使用してムラを隠す方法や、再施工の費用相場について解説します。
コンクリート専用の補修塗料を使う
コンクリートの色むらは、専用の補修塗料をローラーや刷毛で塗装することで簡単に隠せます。美観を取り戻す水性塗料や、素材感を残す半透明カラー塗装が有効で、施工後約1~2日で乾燥し、使用が可能になります。
施工前はコンクリートの表面の汚れを取り除き、十分に乾かしてかしておくことが塗料の密着性を向上させ耐久性を高めるためのポイントです。
補修塗料は色むらはもちろん、古くなったコンクリートに塗装して新しく見せることもできます。
コンクリートを打ち直す
どうしても色むらが気になる場合はコンクリートの再施工という方法もあります。ただし、再施工しても色むらが発生する可能性もあるため、色むらの発生に明確な原因がなければ無駄になってしまうかもしれません。
色むらが気になる場合はまず業者と相談し、最終手段として再施工を選択しましょう。
コンクリートの再施工の費用は撤去費用も含むため、新設よりも割高です。車一台分の駐車場のスペースとなる約15~18㎡で約15~20万円が目安と考えておけばよいでしょう。
色むらが嫌ならコンクリート以外の素材も検討して

土間コンクリートの金ゴテ仕上げはなめらかな表面が魅力ですが、そのなめらかさが色むらを目立たせてしまいます。色むらのない床面にこだわりたい場合は、コンクリート以外の素材も選択肢に入れてみることをおすすめします。
固める砂利
固まる砂利は砂利敷き本来の透水性や防草効果を維持しつつ、砂利を固定することで歩きやすく飛散しにくいという特徴を持った工法です。
好みの砂利に液体樹脂をかけて固めるタイプと、骨材を入れた特殊セメントに水を加え、混ぜ合わせてから施工するタイプの大きく2種類があります。
透水性と保水性があるため、打ち水をすることで気化熱で周囲の気温を下げて快適にし、ヒートアイランド現象を緩和する効果が期待できます。さらに雨水を地中に浸透させるため、水たまりができにくいだけでなく、河川や下水道に急速に雨水が流出することを防ぐ、環境に優しい舗装です。
一方で、重量による負荷に強くないため、駐車場や人の往来が多い場所には向きません。また、目詰まりを起こすと水たまりができやすくなったり内部にたまった水が凍結して膨張し、ひび割れを発生させたりする点はデメリットです。
インターロッキングブロック
インターロッキングブロックは、コンクリートブロックを噛み合わせるように敷き詰め、目地に砂を充填して舗装する工法です。荷重を分散することで強度や耐久性に優れ、透水性も高いため、遊歩道や公園などでも広く活用されています。
インターロッキングの最大のメリットは高いデザイン性です。色、形状、サイズのバリエーションが豊富で、理想に合ったおしゃれな空間を作れます。また、部分的な破損であればブロックを1個単位で交換できるという、メンテナンス性が高い点も魅力です。
一方、コンクリート舗装に比べて施工費用が割高になる傾向がある点はデメリットです。下地処理をしっかりと行っていなければブロックがタイヤの重みで沈み込むこともあります。目地の砂が流出し、がたつきが生じることがあるため、定期的な砂の補充が欠かせません。
瓦チップ
瓦チップは廃瓦を砕いたエコ素材で、明るい赤茶色または黒系(いぶし)の2色があります。特に赤茶色は温かみがあり植栽との相性もよく、西洋風の住宅にマッチします。
砂利のように敷くことで防草対策になるほか、上を歩くとじゃりじゃりと音がするため防犯外構にも有効です。多孔質素材なので消臭・防水効果や吸水性があり、快適なエクステリアを実現できる点が大きなメリットです。
デメリットは砂利よりも軽いため風に飛ばされやすい点や、歩きにくい点です。砂利と同様、経年によるすり減りや敷地外への飛散によって量が減っていくので、定期的に瓦チップを継ぎ足す必要があります。
天然石
天然石は庭やアプローチに高級感をもたらす人気の素材です。天然素材なので一つとして同じ模様のない味わいがあります。
濡れると色が変化し、晴れている日と雨の日で違う表情を楽しめる点も魅力です。石の種類やカットの方法で見た目が大きく変わるので、住宅のデザインに合わせて選ぶことがポイントといえるでしょう。
天然石はデザイン性が高く重厚感のある雰囲気が、工業製品にはないメリットです。
一方で材料費が高額なことと職人の手作業が必要なため施工費用が高額になる点、材質やカット方法によっては滑りやすくなる点はデメリットとなります。また、石の種類によってコンクリートよりも強度が低いものもあり、車が乗る駐車場には不向きな場合があるので注意が必要です。
人工芝
人工芝は手入れ不要で一年中青々とした外構を楽しめる素材です。近年ではパイルの種類も豊富になっており、より自然な風合いの芝生の庭を実現できます。
人工芝のメリットは、一度施工すれば交換時期まではほぼ手入れが不要な点、雑草対策ができる点です。泥汚れせず清潔さを保てるため、ペットや子どもの遊び場としても活用できます。
デメリットは初期費用が高い点です。また夏場は表面温度が高温になりやすいため、水を撒くなどの対策が必要です。耐熱性もないのでバーベキューや花火は、人工芝の上ではできません。
長期間きれいな人工芝を維持するためには丁寧な下地処理が必要です。DIYでも施工可能ですが、プロに依頼した方が仕上がりがよく、長期間水はけや雑草などのトラブルを防げるでしょう。
ウッドチップ
ウッドチップは自然素材の温かみとおしゃれさが人気のマルチング材です。植栽との相性が良く、天然の木材の香りによる消臭・リラクゼーション効果が期待できます。
ウッドチップは雑草対策ができる点は砂利と同じですが、素材が柔らかいため、砂利よりも歩きやすく足への負担がかかりにくいのが魅力です。ペットの足にも負担がかかりにくくドッグランにも最適な素材といえます。さらに徐々に土と一体化していき、土の養分となって自然に還るエコな素材です。
その一方で耐用年数が短く、1~2年程度で変色し朽ちていきます。頻繁に継ぎ足す必要があり、メンテナンスに手間がかかります。また、虫やカビが発生しやすいこと、風で飛ばされやすいこともデメリットです。
枕木
枕木はもともと鉄道の線路でレールを支えていた角材です。そのアンティークな雰囲気が現代の外構・庭づくりで人気を集めています。
メリットはそのデザイン性の高さです。コンクリートやアスファルトのような無機質な雰囲気にならず、植栽との相性がよく緑あふれるお庭にぴったりの素材です。さらに耐用年数は10~15年とも言われており、高耐久で長く利用できる点もメリットといえるでしょう。
デメリットは腐食や割れ、シロアリの発生リスクがある点です。経年劣化はコンクリートよりも早く、腐食を放置していると見た目が悪くなるだけでなく危険です。
近年では劣化しにくく扱いやすいコンクリート製や樹脂製の枕木も登場しています。メンテナンスの手間や設置する場所に合わせて使い分けると失敗を防げます。
コンクリートの色むらに関してよくある質問

ここでは、土間コンクリートの施工や色むらに関してよくある質問とその回答を紹介します。
コンクリートは一度施工してしまうと簡単には撤去できません。事前に疑問を解消しておき、納得したうえで素材を決定しましょう。
コンクリートとアスファルトの違いは?
コンクリートとアスファルトの違いは主に原材料と強度です。
灰色のコンクリートはセメントに水と砂利を混ぜてペースト状にしたものを打設し、硬化させて施工します。下地処理した土壌に型枠を作り、鉄筋を張り巡らせる鉄筋コンクリートが一般的です。
コンクリートを流し込み、表面をコテなどで仕上げたら数日間養生します。車が乗れるまでに1週間程度必要です。
黒色のアスファルトは、石油を主成分としたアスファルト材と砂利を混ぜて作られたもので、路盤を作った上に熱いアスファルト合材を敷きならし、ローラーで転圧します。転圧後はすぐに車で走行できるのが特徴です。
両者ではコンクリートの方が強度が高く耐久性が高いため、外構ではコンクリートが広く活用されています。
コンクリートの色むらは無償で直してもらえる?
コンクリートの色むらが美観上の問題だけであれば、無償保証の対象外になるケースがほとんどです。
コンクリートの色むらの発生はつきものであり、多くの場合構造に影響しません。そのため、契約書に色むらが免責事項として記載されていることが多く、保証の対象外となります。
ただ、構造に影響するような不良であれば無償補修の対象となるため、気になる場合は一度施工業者に相談することをおすすめします。
まとめ

コンクリートは硬化時の条件によって表面に色むらが発生することがあります。色むらは避けることは難しく、構造上問題ないことが多いため、土間コンクリートを外構に施工する場合はある程度理解しておく必要があります。
どうしても色むらが気になる場合は外構工事業者と相談して、他の素材も視野に入れて納得のいく素材を採用することが大切です。

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