駐車場にタイヤ痕が残る原因は?白くする方法と予防法を詳しく解説!

駐車場にタイヤ痕が残る原因は?白くする方法と予防法を詳しく解説!

戸建て住宅の駐車場にタイヤ痕がつくと目立ってしまい、それが悩みの種になっているという方は少なくないのではないでしょうか。とくに新しいコンクリートに、くっきりタイヤ痕が残っていると気になりますよね。

この記事では、駐車場にタイヤ痕がついてしまう原因や除去方法、タイヤ痕が付かないための対応方法について解説します。

目次

駐車場にタイヤ痕が残る主な原因

駐車場のコンクリートにタイヤ痕が残る原因はいくつかあります。原因を知っておくだけでもタイヤ痕対策にもなるので、まずはどのようなものが原因になっているか確認してみましょう。

据え切りや切り返しによる摩擦

駐車場にタイヤ痕がつく原因の一つに、タイヤとコンクリートの摩擦によるものがあります。例えば駐車場内でよく行う据え切りや切り返しは、タイヤが地面に強く押し付けられ、ゴムが床面に残って痕になる原因です。

コンクリート土間の表面は、鏡面仕上げにしてツルツルに仕上げていても、表面には細かい凹凸があります。その凹凸にタイヤがこすってゴムが表面に残った状態になり、タイヤ痕として残ってしまいます。

日差しによるタイヤと土間コンが高熱化

日差しによる熱もタイヤ痕の原因です。タイヤはゴムでできていますが、ゴムは熱の影響を受けやすく、高温状態になると溶けだすことがあります。また、コンクリートは熱伝導率が高く、日中の日差しの熱を蓄積する性質があり、日差しが強いと表面が非常に熱くなります。

そのため、日差しによりタイヤが高温になり柔らかくなった状態で、表面が熱くなったコンクリートの上を走行すると、痕がつきやすくなってしまうのです。

新築や打設直後のコンクリートは目立ちやすい

新しく打設したばかりのコンクリートはきれいなため、汚れが目立ってしまいます。

施工直後のコンクリート土間は白っぽく、ほかに汚れがついていない状態ですが、経年により汚れが付着したり、コンクリート内部の骨材に含まれる鉄分が空気や雨水と反応して黒錆に変化し、黒ずんだ色になることがあります。

経年により白さが薄れたコンクリートでは目立ちにくいわずかなタイヤ痕も、施工直後では目立ちやすく、気になりやすいといえるでしょう。

駐車場のタイヤ痕を落とす方法

新築や外構をリフォームしたばかりのときに、コンクリートにタイヤ痕がついてしまうと嫌ですよね。ここではタイヤ痕の落とし方を紹介するので、汚れに合わせて最適な対処法を選んでください。

水洗い+ブラシで軽い汚れを落とす

タイヤ痕が薄い場合は、ブラシで水洗いすれば落とせます。コンクリートの上に水をまき、ブラシでこすってよごれを物理的に取り除きます。あまり力を入れすぎるとコンクリートの表面を傷つけてしまうので力加減には注意が必要です。

ポイントはこする前にコンクリートをしっかり濡らすこと。水で濡らすことでタイヤ痕が柔らかくなり、汚れを落としやすくできるので、たっぷりと水をかけて濡らしましょう。

重曹や中性洗剤を使った清掃方法

水だけでは落ちない場合は、重曹や中性洗剤を使ってみるのもおすすめです。

重曹で落とす場合は、重曹を水で溶かしてペースト状にしたものをタイヤ痕に塗り、しばらく放置します。その後ブラシでこすって汚れを落としましょう。

中性洗剤を使う場合は、スプレーボトルに洗剤と水を1:10の割合で入れ、混ぜます。タイヤ痕に洗剤水をスプレーし、数分放置します。その後ブラシでこすってタイヤ痕を落としてください。

高圧洗浄機を使うときの注意点

高圧洗浄機を使えば、水圧で頑固な汚れをしっかり落とせます。コンクリートについた苔なども一緒に洗い流せるため、駐車場が全体的にすっきりきれいになるはずです。

ただし、高圧洗浄機を使う場合は、水圧でコンクリートの表面を傷つけないように注意が必要です。洗浄機のノズルを近づけすぎたり、真正面から噴射したりすると、表面が傷ついてしまう可能性があります。

かといって遠すぎると効果的に汚れを落とせないため、適度な距離を保って、斜めから噴射することが大切です。

市販の専用クリーナーを使う場合

上記でご紹介した方法のほか、専用の洗剤を使用する方法も効果的です。ホームセンターやネットショップでさまざまな製品が販売されているので、使いやすいものを選ぶとよいでしょう。

専用洗剤なのでほかの方法に比べて効果の高さが期待されますが、コンクリートの奥深くまで入り込んだ汚れまでは落としきれないこともあります。

また、コンクリート以外の素材に洗剤がかかると変色や変質の原因となる製品もあるので、注意事項をよく確認して使用しましょう。植栽やそのほかの外構素材への影響が心配な場合は、強い洗剤の使用は避け、水洗いや重曹を使った自然に優しい方法を選ぶことをおすすめします。

タイヤ痕を予防する方法

タイヤ痕の掃除は手間なので、できるだけタイヤ痕がつかないように駐車場を使いたいですよね。ここではタイヤ痕を予防する方法を6つ紹介するので、駐車場をきれいに保つための参考にしてください。

据え切りを避けて運転操作する

タイヤ痕は据え切りで付着しやすいため、駐車場内ではハンドル操作に注意して、できるだけ据え切りをしないようにしましょう。

据え切りは駐車場にタイヤ痕がつくだけでなく、タイヤの摩耗が早まるため避けた方が無難です。

駐車する際は車の向きを事前に変えておき、ハンドル操作が少なくなるように意識して車庫入れする、小回りのきく車を選択するなどして工夫すると、据え切りによるタイヤ痕の付着を防止できます。

駐車スペースを余裕を持って設計する

駐車スペースに余裕があれば切り返しの回数も減り、タイヤ痕の付着を減らせます。駐車場が狭いとどうしても切り返しや据え切りを行い、結果的にタイヤ痕の付着につながってしまいます。

新築や、外構リフォームを計画している場合は、外構工事業者と相談して余裕を持った駐車スペースの確保や、スムーズに車庫入れできる向きなどを提案してもらいながら、レイアウトを決めるとよいでしょう。

コンクリート保護材やシーラーを塗る

コンクリート土間の表面にクリアタイプの保護材やシーラーなどの塗料を塗布すれば、タイヤ痕だけでなく汚れからもコンクリートを守ってくれます。

保護材でコーティングすれば、コンクリートについた汚れが内部に浸透しにくくなるため掃除が楽になり、さらにコンクリートを摩擦や粉じんから保護する効果も期待できます。

一度施工すれば、1~3年程もつので、定期的にメンテナンスすれば駐車場をきれいな状態に保てるでしょう。ただし、塗布後完全に乾くまでの数日間は駐車場を使用できません。また、すでにタイヤ痕がついてしまっている場合は落としてから塗布する必要があります。

遮熱カーポートで熱を抑える

遮熱カーポートを設置することでもタイヤ痕の付着を防止できます。

遮熱カーポートは、屋根材に熱を吸収・遮断する機能を備えたポリカーボネート板や折板スチールなどを使用して、太陽光の照射を大幅にカットできる外構設備です。これにより、駐車場の温度上昇を抑え、熱によるタイヤ痕の付着を防げます。

遮熱カーポートは設置には費用がかかりますが、車内温度の上昇を抑え、車に汚れがつくのを防ぐ役割もあるため、外構工事業者に工事費用や本体価格、施工プランの提案を聞いたうえで検討してみるとよいでしょう。

駐車場用タイルの施工をする

駐車場用のタイルを敷くことで、タイヤ痕を防ぎながらおしゃれな外構を実現できます。駐車場用のタイルは表面がなめらかになっており、タイヤ痕がつきにくい仕上げになっています。また、なめらかでありながら滑りにくい構造になっているのも特徴です。

通常のタイルは厚さ8~10mmほどで、車が乗ると割れてしまうこともありますが、駐車場用のタイルは厚さ13mm程度と厚めにつくられており、車が上を走行しても問題なく使用できる点が大きな特徴です。

タイヤ痕を防ぎ、高級感のあるタイルを床材にしたい場合は、駐車場用タイルを選ぶとよいでしょう。

タイヤ跡がつきやすい前面だけ素材を変更する

タイヤの跡が付きやすい車の前輪部分のみを、天然石などの汚れがつきにくい素材にする方法もあります。

天然石は丈夫で耐用年数も長く、なにより見た目に高級感があるため、エクステリアをワンランクアップさせてくれるでしょう。濡れると色が変わるので、雨の日の景観の変化を楽しめる点も魅力のひとつです。

石張りは費用が高いというデメリットがありますが、一部のみに張ることで、高級感を維持しつつ費用と機能性のバランスのとれた外構に仕上がります。

タイヤ痕がつきにくいコンクリート仕上げ

駐車場の床材にコンクリートを希望していて、タイヤ痕が気になる場合は、仕上げ方法をタイヤ痕がつきにくいものにすることをおすすめします。

ここでは代表的なコンクリート仕上げのなかから、タイヤ痕がつきやすいもの、つきにくいものを紹介します。

金鏝(かなごて)仕上げ

金鏝仕上げはタイヤ痕がつきやすいので、痕が気になる方は避けた方がよいでしょう。

金鏝仕上げは表面をなめらかに仕上げたデザインです。シンプルなデザインで表面がつるっとしており、掃除がしやすい点がメリットです。

表面が平らな分、タイヤとの接地面積が広くなり、タイヤ痕が残りやすい点が大きなデメリットです。また、施工直後はつるつるできれいなため、タイヤ痕がつくと非常に目立ちます。

刷毛引き仕上げ

刷毛引き仕上げは表面の凹凸によりタイヤの接地面積が小さくなるため、タイヤ痕が残りにくい仕上げです。

刷毛引き仕上げは、コンクリートを打設して乾かないうちに刷毛で表面に筋模様をつけたデザインです。凹凸をつけることで、雨の日でも滑りにくくなります。

細かい凹凸によりタイヤ痕がつきにくくきれいな状態を保ちやすいですが、溝にゴミがたまりやすいというデメリットがあります。

洗い出し仕上げ

洗い出し仕上げは表面に浮き出た砂利がタイヤとの接地面となるため、タイヤ痕がつきにくくなります。

洗い出しはコンクリートに砂利を混ぜて地面に塗りつけたあと、完全に乾く前に水で表面を洗い流して砂利を露出させる仕上げです。石の粒や色によってさまざまな雰囲気の床面にできるほか、表面が凸凹しているため、滑りにくいのが特徴です。

表面が砂利の凹凸になっているのでタイヤ痕がつきにくくなるだけでなく、砂利の色によってタイヤ痕が目立ちにくくなります。

スタンプコンクリート

スタンプコンクリートはタイヤ痕がつく仕上げですが、デザインや色を工夫すればタイヤ痕が目立ちにくくなります。

スタンプコンクリートは、コンクリートの表面にスタンプで型押ししたあと、着色することで、天然石やタイルに似せた床面を作る工法です。

表面に自然な陰影をつけるので、多少のタイヤ痕がついても目立ちにくいだけでなく、表面にトップコートを塗るため、汚れの浸透を防いで落としやすい仕組みになっています。

駐車場のタイヤ跡を消すときの注意点

ここでは駐車場のタイヤ跡を消すときに注意しておきたいことを紹介します。頑固な汚れを落とそうとした結果、コンクリートを傷つけてしまうことのないよう、注意事項をしっかり頭に入れておきましょう。

酸性の洗剤は使用しない

コンクリートのタイヤ痕を落とすときは、酸性の洗剤は使用できません。コンクリートはアルカリ性なので、酸性の洗剤を使うと化学反応を起こして劣化が早まり、コンクリートの強度に影響を及ぼすおそれがあります。

クエン酸も自然に優しく汚れを落とせる素材として知られていますが、酸性なのでコンクリートには使用できません。

コンクリート表面の傷の原因にもなるので、コンクリートの汚れには中性洗剤かアルカリ性洗剤を使いましょう。

高圧洗浄機の使用方法に気をつける

タイヤ痕を高圧洗浄機で消すときは使用方法に十分注意しましょう。高圧洗浄機は使用方法を間違えると周辺のものを破損させたり、人がけがをするおそれがあります。

最近ではさまざまな機種が手に入りやすくなっていますが、家庭で使う場合は家庭用の高圧洗浄機を選び、水圧の高い業務用は危険なので選ばないようにしてください。

コンクリートに高圧洗浄機を使う場合は、適切なノズルを使う、強すぎる圧力で洗浄しない、ノズルの距離を保つ、周りに人がいないか、植栽に水が飛散しないか確認してから使用するようにしましょう。

ワイヤーブラシでのゴシゴシ洗いは避ける

コンクリートを掃除するときはワイヤーブラシで強くこすらないようにしましょう。

ワイヤーブラシはコンクリートの錆に有効ですが、強い汚れのないコンクリートに使用するのはおすすめしません。コンクリートの表面が傷つき、見た目が悪くなったり、かえって汚れが付きやすくなってしまいます。

普通のデッキブラシや水を含ませたメラミンスポンジでも汚れは十分に落とせます。こすり洗いする場合はできるだけ優しく洗うことが大切です。

外構・清掃業者に依頼するメリット・デメリット

駐車場の清掃を業者に依頼する最大のメリットは、プロの知識と技術で家庭では落としきれない汚れまできれいに落とせる点です。

業務用の洗剤を使って作業するため、落とせずに悩んでいたタイヤ痕もきれいになる可能性があります。また、コンクリートや周囲の外構設備を傷つけるリスクも減らせるでしょう。

デメリットは費用がかかることです。頻繁に依頼するとコストがかかるので、タイヤ痕が付きにくい床面素材や仕上げにするなど、外構を工夫しながら定期的に清掃を依頼するときれいな状態を保ちやすくなるはずです。

まとめ

駐車場のコンクリートは耐久性が高くモダンな住宅を演出する一方で、タイヤ痕がつきやすいというデメリットがあります。

コンクリートの仕上げ方法や床材選びによってタイヤ痕の悩みが解決するケースもあるので、外構工事業者に相談して床材選びをすることをおすすめします。

計画の段階でも、業者に問い合わせて分からないことは質問し、疑問を解消しながら外構工事のプランを立てていけば、使い勝手がよく理想通りのエクステリアに仕上がるはずです。

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