
外構工事を計画する際、庭の床材で迷う方は少なくありません。人気の床材には砂利と人工芝がありますが、一体どちらがおすすめなのでしょうか。
両者は見た目だけでなく機能面でも違いがあるため、どちらが住まいに合っているかを確認しておくと安心です。
この記事では、砂利敷きと人工芝それぞれのメリットとデメリット、迷ったときに注意しておきたいポイントを解説します。
庭は砂利と人工芝ではどっちがいい?

庭の床材で迷った場合は、デザイン性だけでなく日常のお手入れなどについてもよく考えて決めると、失敗を防げます。
以下にデザイン面とお手入れの面から両者を比較しているので、どちらが住まいに合っているか確認してみましょう。
庭を自由にアレンジしたいなら砂利
オリジナリティが高く、デザイン性のある庭を実現したいなら砂利がおすすめです。砂利の色と大きさにはさまざまな種類があり、どの砂利を選ぶかによって住まいの印象が変わります。
白玉砂利なら和洋問わずどのような住宅にも合いやすく、白のレフ板効果で住宅全体を明るく見せる効果が期待できます。反対に黒い砂利は和風住宅にマッチし、重厚で落ち着いた雰囲気を演出してくれる砂利です。
砂利は雰囲気を変えたいと考えたときに、他の砂利と簡単に入れ替えられます。数年おきにメンテナンスも兼ねて色を変えれば、住まいの雰囲気を一新できるでしょう。
お手入れの負担を軽減したいなら人工芝
できるだけお手入れの負担を軽くしたいと考えるなら、人工芝を選びましょう。人工芝は一度設置してしまえば、定期的にパイルに挟まったゴミを取り除いたり、汚れた部分を水洗いするだけで十分です。
天然の芝生のように水やりや種まきをする必要はなく、砂利のように定期的に継ぎ足さなければならない、ということもありません。
人工芝が劣化した場合には交換が必要ですが、寿命を迎えるまではメンテナンスの手間があまりかからないので、忙しい人にも向いていると言えるでしょう。
庭に砂利を選ぶメリット

まずは庭や玄関周りを砂利敷きにする主なメリットを3つ紹介します。新築の外構工事や外構リフォームを予定していて、庭の床材で迷っている場合は、素材選びの参考にしてください。
防犯対策になる
庭を砂利にする大きなメリットの一つが、庭の外観をきれいに整えながら、防犯外構としての機能を併せ持つという点です。
砂利は上を歩くとじゃりじゃりと音がします。小さな接触でも音が出るため、不審者に警戒心を与え、侵入をためらわせるのです。
敷地全体または侵入口となる場所に砂利を敷き詰めておくと、不審者に「防犯対策をしっかり行っている家」という印象を与え、狙われにくくなります。
ぬかるみや泥はね対策ができる
庭を砂利敷きにすると水はけがよくなり、ぬかるみや泥はね防止に役立ちます。
庭が土のままだと雨天時に地面がぬかるみやすくなり、歩くと泥が跳ねて靴や洋服を汚してしまいます。雨粒で泥が跳ね返り、外壁を汚すことも珍しくありません。
水たまりやぬかるみができやすい地面は、カビや害虫が発生しやすい環境です。歩きやすさだけでなく衛生的な環境を整えるためにも、砂利敷きで地面の排水対策をすると効果的です。
初期費用が抑えられる
砂利敷きはほかの床材に比べて初期費用が抑えられる点も大きなメリットです。砂利敷きの初期費用の相場は1㎡あたり約3,000~10,000円です。
土間コンクリートが約9,500~15,000円、タイルが約15,000~20,000円と比較すると、安価に施工できることが分かるでしょう。施工がスピーディーな点も魅力です。
砂利敷きの費用は、選ぶ砂利の種類によって大幅に変わります。安価な砂利を選べばリーズナブルに施工できるため、外構工事の予算が少ない場合でも安心です。
庭に砂利を選ぶデメリット

防犯効果があり、施工費用が安い砂利は、一定のデメリットも存在します。
デメリットを理解しないまま砂利を撒いてしまうと、使い勝手が悪く安全性の低い庭になる可能性があるため、しっかりと確認しておきましょう。
砂埃が起こりやすい
砂利は使用していくと砂埃が起こりやすくなり、車や洗濯物を汚してしまう場合があります。
長期間人が歩いたり車で通行することにより、角が削れて細かな粉じんとなったり、飛ばされてきた砂埃が砂利の間に溜まったりするのが原因です。これが風で舞って砂埃になります。
また、砂利は人や車の往来や雨などで敷地の外に出てしまうことがあります。道路に飛び出した砂利は危険なためこまめに戻す必要があり、手間と感じることもあるでしょう。
転倒時にケガのリスクがある
庭の砂利敷きはぬかるみ防止に有効ですが、歩行が不安定になるため、転倒リスクに注意が必要です。
土壌の下地処理が十分でなかったり、砂利が薄くなっている場所があると、踏み込んだ際に砂利が沈んでバランスを崩す原因になります。
砂利の上で転ぶとケガをしやすいうえ夏場は熱くなるので、小さな子どもの遊び場としては向いていません。
ペットも走り回ったときに足裏をケガする原因となるため、庭を遊び場として利用したい場合には不向きです。
ベビーカーや車椅子などの車輪が絡まりやすい
砂利はでこぼこしている上、足元が動くので、ベビーカーや車椅子などは車輪が絡まって通行しにくい場合があります。
子どもや高齢者がいる住宅や、スーツケースなどを持って頻繁に出入りする場合は、スムーズに通行できず、ストレスになることもあるでしょう。
その場合は、粒の細かい砂利を選択する、人が通る動線のみを土間コンクリートやタイル敷きにして、平坦にするなどの対策が可能です。
撤去費用がかかる
砂利から別の素材に変更しようとしたとき、砂利の撤去にコストがかかる点にも注意しておきましょう。
砂利は設置するときは費用が安く済みますが、撤去する場合は高額な撤去費用がかかります。撤去費用の相場は1㎡あたり約1万円です。つまり10㎡の庭だとしても、10万円程度はかかってしまいます。
多くの自治体では砂利をごみとして回収していません。そのため、業者に撤去を依頼することになり、費用の発生は避けにくいと言えるでしょう。
雪かきや落ち葉掃除がしにくい
砂利敷きは、雪かきの際にスコップがひっかかってしまったり、砂利を一緒にすくってしまったりすることがあるため、積雪の多い地域では不便です。
落ち葉は砂利の上に少量でも落ちていると目立つため、こまめに取り除かないと美観を損ねてしまいます。しかし砂利の間に挟まった落ち葉は、ほうきでは簡単に取り除けない場合もあり、面倒と感じることもあるでしょう。
雪かきや掃除のしやすさを重視するなら隙間がなく雪やごみがひっかかりにくいコンクリートやタイル、人工芝がおすすめです。
庭に人工芝を選ぶメリット

では、人工芝を庭に敷くメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
人工芝ならではの利点も多くあるので、以下に紹介するメリットが住まいに合っているか、チェックしながら読み進めてください。
1年中緑を楽しめる
年間を通して青々とした芝を楽しめるのは、人工芝ならではのメリットといえるでしょう。
一方、天然芝でよく利用される日本芝は、冬場は葉の部分が枯れて茶色くなります。天然芝は美しい見た目を維持するためにこまめな手入れや水やりが必要です。さらに日当たりなど、環境も生育に大きな影響を与えます。
人工芝は一度敷いてしまえば定期的に掃除する程度で済み、日陰でも緑色をキープできます。最近の人工芝はリアルに作られているものが多く、色のバリエーションも増えているため、エクステリアを好みの雰囲気にすることも可能です。
転倒時にケガをしにくい
人工芝はクッション性が高く、転んだときの衝撃を吸収するため、転倒によるケガをしにくい素材です。
特に子どもを庭で遊ばせたい場合にはパイルの毛足が30~35mmのタイプを選ぶと、柔らかく、裸足で歩いてもチクチクしにくいため、安全で快適に過ごせるでしょう。
さらに安全性を高めるなら、下地にゴムチップマットや緩衝材を敷くと、転倒時の衝撃をやわらげる効果が期待できます。
撤去がしやすい
人工芝は撤去が簡単なため、リフォームがしやすい素材です。コンクリートやタイルを撤去する場合は、はつり工事で素材を砕かなければなりません。
工事中は騒音と振動が発生し、大量の廃材を処理する必要もあります。天然芝も地面に根を張っているため、個人で撤去するのは大変です。
人工芝は素材を固定しているピンを外して剥がし、30cm角にカットすれば、多くの場合、自治体の可燃ごみまたは不燃ごみとして回収してもらえます。ロール状に剥がせば、多くの自治体で粗大ごみとして回収してもらえます。
古くなった人工芝の交換や、そのほかの素材への交換も容易なため、メンテナンスも負担になりにくいのがメリットです。
雑草対策になる
人工芝は防草シートを敷いた上に施工すれば、雑草が生える心配もありません。雑草は景観が悪くなるだけでなく、害虫の温床となり、近隣トラブルの原因にもなるため放置しない方が賢明です。
とはいえ、こまめに除去するのは手間なので、人工芝のような雑草対策ができる床面にしておけば、雑草の心配なく快適に庭の景観を維持できます。
ただし、人工芝は下地処理が不十分であったりシートに隙間があると、雑草が生えてしまうことがあります。
人工芝を敷く前は雑草の根を完全に取り除く、防草シート同士はしっかりと重ね、ピンで固定することが大切です。
庭に人工芝を選ぶデメリット

反対に人工芝の庭には、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
デメリットは、人工芝の選び方で解消できるケースも少なくないため、目的と予算を整理したうえでデメリットを確認してみましょう。
仕上がりや寿命が品質に左右される
人工芝は仕上がりの見た目や耐用年数が素材のグレードに左右されます。そのため、ナチュラルで高級感のある見た目にしたい場合や、美観を維持したい場合には、高品質な製品を選ぶことが重要です。
高品質な人工芝は縫い目に対する芝の密度が高いため、起立性が高くへたりにくいほか、摩耗に対する耐久性があります。
さらに、グレードの高い人工芝の中にはUV加工が施してあり、紫外線による色褪せを抑える仕様になっているものもあるので、屋外の設置にも有効です。
芝の密度が高く色褪せしにくい人工芝は高額になる傾向があるので、使用する場所に合ったものを選ぶ必要があります。
初期費用が高い
人工芝は、初期費用が砂利に比べてやや高額になりがちな点もデメリットの一つと言えるでしょう。人工芝の施工費用の相場は1㎡あたり約5,000~10,000円程度かかります。
費用は主に材料費と工事費から成り、以下が目安です。
- 材料費:1㎡あたり約3,000~6,000円
- 工事費:1㎡あたり約2,000~4,000円
芝のグレードによって費用が変わりやすく、高耐久で見た目がリアルなタイプを選ぶと、高額になる傾向があります。
庭に砂利または人工芝のどっちを敷くか迷ったときの注意点

庭の地面を砂利にするか人工芝にするかで迷った場合は、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。
ここでは、長期間お庭の景観と安全性を確保するために注意しておきたいことをお伝えします。
砂利の上に人工芝を敷かない
まれに砂利敷きの庭の上にそのまま人工芝をDIYで敷こうとする方がいますが、おすすめできません。
理由は、砂利の上に人工芝を敷くと表面がでこぼこして歩きにくいだけでなく、表面が破れて砂利が出てきた場合に危険だからです。
砂利の庭を人工芝に変更したい場合は、必ず砂利を撤去しましょう。多くの場合、砂利を撤去すると砂利の深さの分地面が低くなるので、専門業者に下地処理から依頼した方が仕上がりがきれいになります。
どちらもDIYは難易度が高い
砂利も人工芝もDIYで簡単に敷けると思われがちですが、美しく長持ちさせる点では、どちらも難易度が高いと言えます。
砂利も人工芝も下地処理が最も重要であり、難しいポイントです。下地処理では雑草を完全に取り除き、転圧しなければなりません。
地盤の状況によっては砕石や砂を敷き詰めるなど、長年の経験と知識によって適切な方法を見極める必要があります。地盤に合った方法を採用することで、砂利や人工芝の沈下を防げるのです。
DIYで行った場合、砂利敷きは1㎡あたり約2千円、人工芝は約3千~5千円で設置できます。
一方、業者に依頼した場合は砂利が約3千~1万円、人工芝が約5千~1万円と割高ですが、長期的な安全性などを考慮するとお得な場合もあるでしょう。
迷ったらゾーニングを取り入れる
砂利と人工芝どちらにするか迷ったら、ゾーニング(エリア分け)して両方のメリットを活かしつつ、デザイン性の高い外構に仕上げるのがおすすめです。
砂利のエリアは、フェンス際や通路、家の裏手などに敷いて外構の機能性をアップさせます。
人工芝のエリアはリビング前や子どもの遊び場に敷いてくつろぎ空間として活用させます。このようにすれば、目的にぴったり合った地面になるはずです。
ゾーニングする際は見切り材を設置すると、境目に砂利がはみ出したり汚れたりすることを防げます。
見切り材は、レンガやコンクリート、タイルなどを選ぶとデザイン性が高くなり、プラスチック製やアルミ製のガーデンエッジを設置するとシンプルな仕上がりになります。
庭に砂利または人工芝ならどっちがいいでよくある質問

ここでは庭に砂利を撒くか人工芝を敷くかで迷っている場合によくある質問とその回答を紹介します。
人工芝と砂利両方を採用する場合にも知っておいた方が良い情報なので、しっかりとチェックしておきましょう。
人工芝を敷くとゴキブリが湧きやすいというのは本当?
人工芝自体は虫を寄せ付ける素材ではありませんが、環境によってゴキブリをはじめとした害虫が発生しやすくなるため注意が必要です。
人工芝にゴキブリが発生する原因は、人工芝に食べ物が付着している、人工芝がジメジメ湿っているなどです。人工芝に食べ物やジュースがこぼれたままにしていると、虫が寄ってきてしまいます。
暗い場所に設置したり、水はけ対策をせずに設置したりすると人工芝の湿度が高くなり、ゴキブリにとって快適な場所になってしまうでしょう。
また、落ち葉を放置したり、人工芝の上に植物の鉢やプランターを置くのも、害虫発生リスクが高まります。
人工芝と砂利の境目はDIYで作れる?
人工芝と砂利の境目に入れる見切り材は、DIYでも設置できます。レンガやピンコロ石など、好きな素材を並べれば、エクステリアのアクセントにもなります。
注意点は、土に直接レンガなどを並べるだけでは、雑草が生えてきたり、大雨が降った時などに動いてしまったりする可能性があることです。しっかりと固定できるようにモルタルで目地を埋めることをおすすめします。
きれいに仕上げるのが難しい場合は、外構工事業者に依頼した方がよいでしょう。
まとめ

砂利と人工芝は、家族のライフスタイルや庭の使用目的に合わせて最適なものを選びましょう。
迷った場合はそれぞれの役割を果たせる場所にゾーニングして設置すると、機能性がアップするだけでなく、外構デザインにも変化が生まれます。
外構工事業者に相談すれば、専門知識を活かして提案してくれるので、まだ庭づくりの計画段階であっても業者に相談しておくと安心です。

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