
一戸建ての庭を土のままにしているとデメリットが多くあるように思われるかもしれませんが、決してそうではありません。
庭を舗装せず土のままにしていることで、長期にわたって住む人にメリットがある場合があります。
この記事では、土の庭のメリットとデメリット、土の庭をおしゃれに演出するアイデアを紹介するので、庭を舗装するかどうかで悩んでいる方は参考にしてください。
庭を土のままにするメリットは?

庭を土のままにしておくと、日々の暮らしやライフステージの変化、コストパフォーマンスでさまざまなメリットがあります。
以下で代表的なメリットとその理由を9個紹介しているので、ライフスタイルに合わせて検討してみましょう。
ガーデニングや家庭菜園が気軽に楽しめる
庭のスペースを最大限に使ってガーデニングや家庭菜園を楽しみたい場合は、土の庭が最適です。
コンクリートなどでエクステリアを舗装した場合、植物は鉢やプランターで育てることになります。
鉢やプランターは気軽に楽しめますが、大きく育てるのには向いていません。植物を大きく育てたり、野菜の収穫を最大限に楽しんだりしたい場合は、地植えするのがおすすめです。
土の上ならバーベキューコンロを置いても問題ないので、収穫した野菜をバーベキューで楽しみたい場合は土の庭が向いているといえるでしょう。
雨水の浸透が良く水はけが良い
土の庭は雨が浸透しやすく、水はけが良い点が大きなメリットです。水たまりができにくく、冬季に表面が凍ることがなく滑りにくいため、安全に庭を使用できます。
もし、土壌の質が原因で地面がぬかるみやすい場合は、砂や砂利を庭土に混ぜ、水や空気が通りやすい土壌にすると水はけのよい地面に改善が可能です。
土壌に混ぜる砂や砂利の量は、土に対して5~10%が目安です。全体的に水はけが悪いと感じる場合は、水はけのよい土に入れ替える方法もあります。
夏の暑さ対策になる
土の庭は夏場でも地面が熱くなりにくいため、暑さ対策におすすめです。ほかの床材に比べて庭が高温になりにくく、洗濯物を干す作業や庭でのプール遊びも比較的快適です。
さらに土の庭は照り返しが少ないため、室内の温度が上がりにくく省エネ効果がある点が、大きなメリットだといえます。
シンボルツリーなど、植栽を効果的に使えば程良い日陰ができ、家族の憩いの場としても利用できます。
初期費用とメンテナンス費用が安く済む
土のままの庭は費用を安く抑えられるというメリットがあります。
外構工事は敷地面積や使用する素材により費用が大きく変わりますが、一般的に工事一式で約100~300万円が目安とされています。
外構設備にはさまざまなものがありますが、なかでも特に費用がかかるのが庭で、デッキなどの設備を新設する工事は50~100万円が相場です。
そこで床面をほかの素材で舗装せず、土のままにすれば負担するのは植栽、花壇、フェンス、門扉等のみとなり、費用を大幅に抑えられます。
さらに、ウッドデッキや人工芝のように定期的にメンテナンスする必要もなく、コストを抑えながらお庭を維持できます。
駐車場の乗り入れがしやすい
専用のカースペースを作らずに土のままにしておけば、車を停める位置が自由になり、車のサイズが変わっても駐車に困ることが少ないでしょう。
土間コンクリートの駐車場やカーポートは、タイヤの乗り入れがしやすく、泥はねやぬかるみの心配もありません。
しかし、カーポートの柱が邪魔で駐車しにくかったり、停められる車のサイズが限られたりする場合もあります。また、自転車を置くスペースで悩んでしまうことも少なくありません。
庭が駐車するのにギリギリのスペースしかない場合や、自転車など庭に置くものが増える予定がある場合は、土のままにしておいた方が便利でしょう。
歩く動線の自由度が上がる
庭を土のままにしておけば、自由な動線での移動が可能です。エクステリアに石やコンクリートで通り道をつくると、歩きやすいスペースを作れる一方で、動線が制限されてしまいます。
土のままにしておけば、目的に合わせて自由に最短距離で動けるため、効率的です。
とくにエクステリアのスペースが限られている場合は、わざわざ地面を舗装せずに土のままにしておいた方が動線が良いといえるでしょう。
暮らしの変化に対応できる
土の庭のままにしておくと、暮らし方が変わっても簡単に対応できます。
家族のライフスタイルや、建物で暮らす人の人数、年齢層の変化により、庭の使い方が変わる、ということは少なくないでしょう。
コンクリート土間やタイルの地面は一度施工すると変更するのが難しい素材です。解体には費用もかかり、その後の舗装についても考えなければなりません。
土の地面のままなら、必要なものを施工するだけなので、バリアフリーが必要になった場合にもリフォームしやすいといえます。
ナチュラルな風合いと癒しの空間を楽しめる
土の庭は自然な雰囲気を出しやすく、柔らかなイメージの庭を楽しめます。
人工的な床材を使うと、外構がモダンになるというメリットがある一方で、どうしても冷たい印象になりがちです。
ナチュラルな雰囲気を楽しみたいなら、土の庭に好きな植栽を配置するのがおすすめです。
ハーブを好みに合わせて植えて西洋風のハーブガーデンにしたり、ガーデニング中上級者さんならバラを植えてローズガーデンにしたりするのも良いでしょう。
また、日本で古くから親しまれている草木を植えて和風の庭にすることも可能です。
ペットや子どもの遊び場として安心できる
土の地面は子供やペットにとって優しい素材です。コンクリートやタイル、アスファルトなど舗装された床材は硬いので、転倒した場合、大けがをしてしまうリスクがあります。
土の庭なら地面が比較的柔らかいので、転倒したときの衝撃が舗装した地面よりも軽く済むでしょう。ペットにとっても硬く滑りやすい地面は足腰に負担がかかります。
土の庭は熱くなりにくいので、夏場に遊ぶ際の熱中症対策としても効果的です。子どもやペットが安心して遊ぶためには土の庭が適しているといえるでしょう。
土のままの庭にありがちなデメリットと解決策

土の庭はメリットも多いですが、デメリットもあります。ここでは土の庭のデメリットと解決策を紹介するので、デメリットが気になる場合は対策を行い、後悔のないエクステリアをつくりましょう。
雑草が生えやすい
土の庭が住む人を悩ませる代表的な欠点が雑草です。雑草は丈夫なのでどのような土壌でも生えてきてしまいます。
とくに春から秋にかけて生長が旺盛になるため、気づいたら草だらけの庭になっていて手入れが大変、ということも。雑草が生い茂ると見た目が悪いだけでなく、害虫の繁殖や湿気の原因となってしまいます。
また、草が伸びることで庭の見通しが悪くなり、防犯性が低下する点にも注意が必要です。気候が温かくなってきたらこまめに草むしりし、できるだけ雑草が広がる前に対処するようにしましょう。
雨の日の泥はね・ぬかるみ
土のままの庭は、雨のたびにぬかるんでしまいます。ぬかるんだ地面の上を歩いたときに、滑って転倒するおそれがあるため注意が必要です。
地面がぬかるんでいると、泥はねして車や洋服を汚してしまいます。さらに汚れた靴で玄関も汚してしまうでしょう。
また、ぬかるんだ庭に車を駐車しようとしたときにタイヤ痕ができてしまいます。それがそのまま乾いて固まると地面がでこぼこして美観を損なうだけでなく、足をとられて転倒してしまう危険性があり注意が必要です。
泥はねが気になる場合は、動線になる所は舗装したり防草シートを敷いた上に砂利を撒いたりすると利便性も向上します。
虫が増える可能性がある
土の庭は虫が発生しやすいため注意が必要です。環境によっては虫が増えてしまうので、十分注意しなければなりません。
虫が好む環境は、湿気とエサ、隠れ場所があるところです。日当たりが悪くジメジメした土壌や腐葉土がある場所は虫が発生しやすいといえるでしょう。
虫の発生を抑えるには、雑草とりをして風通しを良くし、落ち葉の掃除をこまめに行って虫のエサや隠れ場所をなくすことが大切です。
そのほか、虫が嫌うハーブ類や香りのある樹木を植えるのも効果的なので、数種類を植栽に取り入れてみましょう。
風が強い日に土埃が舞う
土の庭は雨が降るとぬかるむ一方で、表面が乾くと土埃が舞いやすくなるのもデメリットの一つです。特に風が強い日は土埃で窓や洗濯物を汚してしまう可能性があります。
土埃は近隣の住宅にも影響を及ぼしやすく、苦情の原因となるケースもあるので十分注意しましょう。
対策方法として庭に散水する方法がありますが、土が乾けばまた土埃が待ってしまうので、こまめな散水が欠かせません。年間を通して散水が必須になってしまう点で手間がかかるといえるでしょう。
道路や隣地へ流れてしまう可能性がある
土の庭は、雨が降ったときに土砂が敷地の外に流出してしまうおそれがあります。
特に大雨のときは大量に道路に土砂が流出したり、隣家のエクステリアを汚してしまったりするおそれがあるため、注意が必要です。
また、乾燥した日が続くと細かい土が隣家の土地に流れ出てしまうこともあります。土砂の流出を防止するには、芝生などのグランドカバーになる植物を植える、コンクリートやレンガを施工するなどの方法があります。
近年は短時間で大量の雨が降るケースも増えており、DIYで対策しても期待した効果が得られない場合もあります。できるだけ外構工事業者に依頼し、プロに施工してもらうと安心です。
土の庭をおしゃれに見せる外構・エクステリアのヒント

土の庭のメリットを活かしたいけどおしゃれにするのが難しい、と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
空間にひと工夫加えるだけで土の庭をおしゃれに演出できるので、以下のアイデアを参考に、理想通りのエクステリアデザインを完成させてください。
ウッドチップを敷き詰める
庭をナチュラルな雰囲気にしたい場合は、ウッドチップを敷く方法があります。
ウッドチップは雑草対策のほか、ヒノキや杉などの針葉樹の香りにより、リラックス効果、消臭、殺菌、防虫効果があります。
注意点は次第に土に還って量が減っていくため、定期的な補充が必要な点です。
さらに、日陰などジメジメした環境ではカビや苔が生える可能性があるため、できるだけ日当たりと風通しのよい場所に設置するようにしましょう。
また、軽い素材なので、強風で敷地の外に飛ばされてしまう可能性もあります。境界ブロックを設置していない場所に敷く場合は十分注意が必要です。
花壇やレンガを使ったゾーニング
空間をゾーニングして区切ると、美しく管理しやすいお庭に変身します。たとえばレンガや花壇、天然芝で植物のエリアを区切るとメンテナンスがしやすくなります。
植物を植える部分と植えない部分を決め、植えない場所を一部でも舗装すれば、雑草の手入れや水たまりで悩まされることも少なくなるでしょう。
また、全体が土だと殺風景になりやすいお庭が、いくつかの区切りを作ることで立体感が生まれます。
注意点はゾーニングをうまく行わないと、動線が悪くなってしまうという点です。
計画の際に日常でどのような動線を使うのか、実際にシミュレーションしてから施工すると失敗を防げます。
飛び石や枕木を活用したナチュラルな庭づくり
土の庭に飛び石や枕木で小道を作ると、雨の日でもぬかるみや泥はねを心配することがなくなるだけでなく、おしゃれなお庭にできます。
石や枕木を配置する位置を工夫すれば、エクステリアのゾーニングも実現できるでしょう。
飛び石の注意点は雨の日に滑りやすくなってしまうこと。ベビーカーや車椅子は通りにくいため、舗装した方が安全です。
また、枕木は木材のため、経年劣化には注意が必要です。日陰で湿気の多い環境では枕木に苔やカビが生えたり、腐ったりして耐久性が落ち、交換の頻度が高くなる可能性があります。
ライティングで土の庭を魅力的に演出する
土の庭を夜もおしゃれに演出するには、照明を効果的に使うのがおすすめです。
シンボルツリーや大きめの植栽にスポットライトで上から、またはグランドライトで下から照らすことで樹木の美しさを強調し、影により奥行きを演出できます。
花壇がある場合はポールライトを使って花々を優しく照らすとおしゃれです。
屋外照明はお庭や外構をおしゃれに演出するだけでなく、夜間に足元を照らして安全を確保する、暗い場所を少なくして防犯性を高めるなどの働きもあります。
外観のイメージと機能性を考慮して配置を選ぶと、満足度の高い仕上がりになるでしょう。
まとめ

土の庭は様々なメリットがある一方で、デメリットにも注意しなければなりません。メリットとデメリットを照らし合わせて住まいに合った仕上げを選択しましょう。
外構は住宅の外観を演出するだけでなく、防犯性、目隠し効果、境界線を示すなどの機能面も重要視しなければなりません。
新築の注文住宅、中古物件問わず、外構工事をしたい場合は、予算とお悩みを伝えて業者のアドバイスを受けながら、プランを練っていくのがおすすめです。
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