庭にレンガを使うデメリットは?費用相場やメリットも解説

庭にレンガを使うデメリットは?費用相場やメリットも解説

レンガは温かな色味と洋風な雰囲気が、イングリッシュガーデンのようなヨーロッパ風のお庭を作りたいと考えている人に人気があります。しかし、一定のデメリットを理解していないと、設置してから後悔するケースもあるので注意が必要です。

この記事では、庭にレンガを使用するメリットとデメリット、施工用途別の費用相場などを紹介します。

目次

庭にレンガを使った場合のデメリット

庭にレンガを使用する場合、どのような点に注意しなければならないのでしょうか。

ここでは、レンガの主なデメリットを5つ挙げるので、後悔しないためにも欠点を把握しておきましょう。

苔やカビが生える場合がある

レンガは多孔質で水分を含みやすい性質から、環境によっては苔やカビが生えることがあります。

苔やカビが生えると表面が滑りやすくなり、転倒リスクが高まります。特に日陰や植栽の近くは湿気が多く、苔やカビの温床になりやすい環境です。

もし苔やカビが発生したら、高圧洗浄機や専用洗剤を使って除去しましょう。植栽の葉が混み合っている部分は適度に剪定して風通しを良くするなどの工夫も必要です。

施工に時間がかかる

レンガは職人の手作業に頼る工程が多いため、工期が長くなる傾向があります。

レンガを庭に敷く工事では、まずレンガの仕上がり高を算出し、地面を掘り下げます。次に行うのが砕石を入れて転圧し、川砂を入れてさらに転圧する作業です。表面を水平にならしたら、レンガを1つずつ敷き込みます。

このときもレンガを1つずつゴムハンマーで叩いて高さを調節し、水平を確認しながら作業しなければなりません。

モルタルを使用する場合も、モルタルで固定しながら1つずつ丁寧にレンガを並べるため、手間と時間がかかります。

広い範囲をレンガ敷きにする場合や、複雑な形状の場合には施工期間がさらに長くなることは理解しておきましょう。

風化しやすい

レンガは経年による味わいの変化を楽しめる一方で、風化しやすく劣化しやすいというデメリットも持っています。

表面が欠けることにより、通行しにくくなったり転倒する危険性が高まる点には注意が必要です。

また、レンガ自体に大きなダメージはなくても、先に目地のモルタルが紫外線や雨風の影響で劣化して庭の床面にひびが入ったり、花壇が崩れたりしてしまうということも起こるので、定期的なメンテナンスは不可欠です。

沈み込む可能性がある

レンガは下地の状態や目地の劣化などにより、沈み込んでしまうことがあります。

土の上に直接レンガを並べると、隙間から生えた雑草の根がレンガを押し上げて、表面がでこぼこしてしまいます。

目地の砂が雨で流出するのも、レンガがぐらついて沈み込む原因です。放置していると隙間から浸入した水が下地を弱らせ、広範囲に沈下を引き起こすことがあります。

レンガが沈むと歩きにくいだけでなく、庭の景観も悪くなるため、経験豊富な外構工事業者に下地処理をしっかりと行ったうえで施工してもらうことが大切です。

部分補修が難しい

レンガは部分補修が難しい面もあるので注意が必要です。レンガ塀のように下から積み上げて作った外構は、レンガをモルタルで固めているため、剥がすのが困難です。

床面のレンガを砂で固定している場合は、その部分のレンガを交換すれば補修できますが、補修箇所が目立ってしまうことも少なくありません。

新しいレンガで補修すると、経年劣化した古いレンガと色が合わず、補修跡が目立ちます。また、施工時と同じレンガが手に入らないことも珍しくなく、似たレンガを部分的に入れたとしても目立ってしまうことがあります。

庭にレンガを使った場合のメリット

一方で、レンガには多くの魅力があります。エクステリアをおしゃれに仕上げてくれる素材なので、以下で紹介するメリットをデメリットと照らし合わせて検討しましょう。

おしゃれな庭になる

レンガは、温かみのある色合いと重厚感、クラシックな雰囲気で、庭をおしゃれに演出してくれます。

積み方次第で表情が変わり、伝統的な雰囲気から個性的な雰囲気まで自由自在な点も大きなメリットと言えるでしょう。

自然素材らしく植物との相性も抜群で、植栽や芝生のグリーンや花の色を引き立て、優しくナチュラルな空間を作り出します。特に庭を洋風のガーデニングスタイルにしたい場合におすすめです。

人によっては経年変化を楽しめる

レンガは耐久性が高く、時間が経過すると見た目に味わいが生まれるため、エイジングを楽しみたい方にはぴったりの素材です。

経年変化により深い風合いが増し、傷や汚れさえも「味」になります。歴史を感じさせる上質な空間へと変化させる点がほかの外構素材にはない魅力でしょう。

新築のときにはなかった凹凸や色ムラが光の陰影を生み出し、表情豊かなデザインを作り出すので、住まいとともに年を重ねていきたい、と考えている方にもおすすめです。

凍りにくく滑りにくい

レンガは、施工する地域の気候に合ったものを使用すれば、凍りにくく滑りにくい、安全性の高い外構を実現できます。

磁器質レンガのような高温で焼成されたレンガは吸水性が低いため、凍害に強く、寒冷地にも適しています。他方、アンティーク調レンガなどの多孔質なレンガは吸水性が高く、凍害リスクが高いため注意が必要です。

レンガは透水性があり水はけがよいので、雨の日でも安心して歩けます。ただし、質感がツルツルのタイプは滑りやすいので、アプローチに敷きたい場合は気を付けましょう。

また、コケが生えると滑りやすくなるため、コケが定着しないように手入れに気を配る必要があります。

そもそもレンガとはどんなもの?

そもそも、レンガとはどのような素材なのでしょうか。ここでは、レンガの基礎知識を紹介するので、特徴や種類、敷き方のパターンを知って、他の素材との比較検討に活用してください。

特徴

レンガは、粘土を成形して高温で焼き固めた建築材料です。その歴史は古く、紀元前4000年頃のメソポタミア文明から使用されてきました。

古代では粘土を型抜きし、天日干しして作った「日干しレンガ」が用いられましたが、紀元前1600~1000年頃には焼成レンガが登場し、現代の主流です。

現代では、工場で混合した粘土や頁岩(けつがん)などの原料を水と混ぜ合わせ、真空状態にして押出成形機で成形します。乾燥させたあと、丸一日かけて焼成します。最初は200度、その後950度、1,200度と温度を上げながら焼成して完成です。

日本の標準的なレンガのサイズはJIS規格で210mm×100mm×60mmです。そのほかにいくつかのサイズが存在します。

種類

レンガと一口に言ってもさまざまな種類があり、国内で手に入りやすいレンガには以下のようなものがあります。

  • 普通レンガ:赤レンガとも呼ばれる一般的なレンガ
  • 耐火レンガ:白レンガとも呼ばれる1000度を超える高温に耐えられるもの
  • セメントレンガ:セメント・モルタルで作られたレンガ
  • ベルギーレンガ:ベルギーで生産されたレンガで、色の種類が豊富
  • ドイツレンガ:ドイツで舗装用に生産されており、耐荷重性に優れている
  • 焼き過ぎレンガ:普通レンガよりも良質な粘土を高温で焼成し耐久性を高めたレンガで表面に焼きムラがある

敷き方

レンガにはいくつかの敷き方があり、そのパターンによって印象が大きく異なります。主な敷き方には以下のようなものがあります。

  • ランニングボンド:レンガを横向きに半分ずつずらして敷いていく最もポピュラーな並べ方
  • ヘリボーン:レンガをL字型に並べていくパターン
  • バスケットウィーブ:レンガを2個セットで縦横に交互に並べるデザイン
  • ハーフバスケットウィーブ:3つのレンガを1セットとして向きを交互に変えながら敷く方法
  • ジャックオンジャック:縦横の目地をそろえて並べるパターン
  • ピンホイール:正方形のレンガを4つの長方形で囲うデザイン

庭にレンガを使った外構例と費用相場

ここでは、エクステリアの素材にレンガを使用した場合の費用相場を紹介します。

レンガの種類によって費用は変動しますが、基本的な費用の目安を知っていると予算を立てやすくなるので、参考にしてください。

玄関アプローチ

庭にレンガを敷く場合の費用相場は、1㎡あたり2万円程度です。

玄関から門までの距離が5~10mあり、幅を1.2m確保したアプローチの施工費用の目安は、以下のようになります。

5mのアプローチの場合
  • 5m×幅1.2m=6㎡
  • 6㎡×2万円=約12万円
10mのアプローチの場合
  • 10m×幅1.2m=12㎡
  • 12㎡×2万円=約24万円

階段を設ける、曲がり角がある、などの場合には費用が相場より高くなる可能性があります。

駐車場

駐車場をレンガ敷きにする場合、単価約2万円、車1台分(18㎡)にかかる施工費用は約36万円が目安です。

駐車場に必要な広さは、車種や車の利用状況に応じて変わります。

車の大きさ別の駐車場の寸法の目安は以下の通りです。

  • 軽自動車:幅2.0m×長さ3.6m=7.2㎡
  • 小型乗用車:幅2.3m×長さ5.0m=11.5㎡
  • 普通乗用車:幅2.5m×長さ6.0m=15㎡

この寸法を元に費用相場を算出すると以下の通りになります。

  • 軽自動車:7.2㎡×2万円=約14.4万円
  • 小型乗用車:11.5㎡×2万円=約23万円
  • 普通乗用車:15㎡×2万円=約30万円

上記は最低限のスペースとなるため、余裕を持って車の出し入れをしたい場合は、さらにスペースを確保する必要があります。

レンガ塀の設置費用の相場は、1㎡あたり約8,000~15,000円です。

たとえば、レンガ積みの塀を高さ1.2m、10mの距離で設置したい場合は、以下のようになり、9.6万円〜18万円が相場となります。

  • 1.2m×10m=12㎡
  • 12㎡×8,000円=96,000円
  • 12㎡×15,000円=180,000円

レンガ塀の高さの上限は1.2mです。門柱など、それ以上の高さの塀を設置したい場合は、鉄筋入りのコンクリートブロックを積んだ周囲にレンガを積む、レンガタイルをブロック塀に貼る、などの方法があります。その場合には、費用が高額になる可能性があります。

花壇

花壇をレンガでつくる場合、レンガを積み上げる段数によって費用が変わります。

  • 1段(約15cm):約10,000円/m
  • 4段(約30cm):約20,000円/m
  • 6段(約50cm):約35,000円/m

花壇の形が長方形ではなく円形や複雑に蛇行させたり、坂道に施工したりする場合などは費用が高くなる可能性があるため、現地調査を依頼し、正確な見積もりを出してもらいましょう。

ピザ釜

庭にピザ窯を設置する場合、レンガを単純に積み上げて作るタイプであれば約15~30万円で設置できます。本格的なタイプになると100万円以上になる場合があります。

また、DIY用にキットも販売されているので、自分でピザ窯作りに挑戦してみたいという方は、キットを購入してみるのもよいでしょう。

ピザ窯の設置場所は、安全性を十分配慮して決めることが大切です。建物や植栽、洗濯物など、燃え移る可能性があるものから十分距離を取ります。

煙が近隣に漂わないようにすると同時に温度管理をしやすくするために、風向きを確認しておくことも大切です。

庭にレンガをDIYで施工する場合の注意点

ここではDIYで庭にレンガを施工する際の注意点を紹介します。

外構はデザイン性だけでなく、安全性も重視しなければならないため、注意点を守って施工し、難しい場合は無理をせず、コストがかかっても業者に依頼するようにしましょう。

下地作りは丁寧に行う

レンガに限らず、外構の床の下地作りを怠ると見た目が悪くなるだけでなく、数年経過してから崩壊や再工事が必要になるケースがあります。

特に下地の地盤がしっかり締め固められていないと、部分的に沈んで床面が傾くことも珍しくありません。

DIYではプレートコンパクターのような転圧機を使用せず、タンパーを使ったり足で踏み固めたりするなど、手作業によって転圧することも多いでしょう。そのため、転圧が不十分になるリスクがあります。

DIYは、自分で下地作りができる範囲のスペースでこだわりの空間をつくり、駐車場のような広い場所は業者に任せると、強度を確保しながら自分の力で作り上げたエクステリアを実現できます。

モルタルは均一に盛る

レンガを積んで花壇などを作る場合、モルタルを均一に盛ることが最大のポイントです。

モルタルはセメントと砂を1:3の割合で、山に盛っても崩れない硬さに練ります。また、接着力を高めるため、レンガを5分程度水に浸け、吸水させておきましょう。

基礎の上にモルタルを1cmの厚みで均一に敷き、1段目のレンガを並べます。一段目は特に水平にするため、ゴムハンマーなどで叩いて高さを調節します。

2段目からはレンガの接着面にモルタルを山型に乗せた上にレンガを重ね、水平を確認しながら高さを調節しましょう。モルタルを均一にするためには常に同じ量を盛ることが大切です。

庭にレンガを使って後悔しないためには定期的なメンテナンスがおすすめ

庭のレンガで後悔しないためには、定期的なお手入れをおすすめします。

日常のお手入れでは、ほうきで落ち葉や砂埃を掃き、泥汚れなどは水で洗い流すと効果的です。苔やカビが付着している部分は柔らかめのデッキブラシなどでこすり落とします。

また、植栽の水やりのついでに床面をチェックし、目地の部分に雑草を見つけたら小さいうちに除去しましょう。

床面のレンガは、目地の砂が雨によって流れてしまうことがあるので、定期的に珪砂を補充します。

レンガ塀など、目地をモルタルで固定している場合、モルタルが先に劣化してしまう可能性があります。

ひび割れや欠けを放置しているとレンガの劣化にもつながるため、外構工事業者に定期的に点検を依頼し、必要に応じて補修してもらいましょう。

庭にレンガを使った場合のデメリットでよくある質問

ここでは、庭の素材にレンガを使用する際によく挙がる質問とその回答を紹介します。

疑問を解消しないまま施工すると、レンガのデメリットで後悔する可能性もあるので、事前にしっかりチェックしておきましょう。

レンガを敷くと雑草は生えなくなる?

庭の地面にレンガを敷くとある程度の雑草対策にはなります。しかし、施工方法によってはレンガの目地から雑草が生えてしまうことがあるため、注意が必要です。

レンガを土の上に並べただけや、砂でレンガを固定する砂ぎめ工法では、風で飛んできた種子が隙間に入り込み、雑草が生えてしまうこともあるでしょう。

雑草が生えないようにするには、防草シートを敷いた上にレンガを並べるか、目地をモルタルで完全に固定するレンガ舗装という工法を選ぶことです。レンガ舗装は雑草の心配はなくなりますが、費用が高い点がデメリットです。

レンガを置くだけでDIYできる?

レンガを置くだけでもDIYは可能ですが、長く安定する地面を完成させたいなら下地処理が重要です。

下地処理は路盤材を敷き詰めたあと転圧し、砂を敷きます。レンガと路盤材の高さを計算して地面を掘る必要があり、きれいに仕上げるには技術を要します。

庭の小道のような狭い範囲にレンガを敷くのであればDIYでも問題ありませんが、駐車場や玄関アプローチのような往来が多い場所は、耐久性を維持するためにも業者に依頼した方がよいでしょう。

まとめ

レンガはいくつかのデメリットを理解しておけば、おしゃれな外構を作り出してくれる、魅力的な素材です。

外構は住宅の外観に大きな影響を与えるだけでなく、防犯面などの機能性も求められるので、家の裏手などは砂利を敷くなどの対応も必要です。

安全でイメージ通りの外構を実現するためには、早めに外構工事業者と相談してプランを練ることをおすすめします。

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