犬を庭で放し飼いできるフェンスとは?ご機嫌で走り回れる庭づくりのコツ

犬を庭で放し飼いできるフェンスとは?

犬がリードなしで気軽に遊べる空間が自宅にあれば、愛犬にとっても飼い主にとっても嬉しいですよね。

しかし、安心して愛犬を庭に放し飼いするには、どのようなフェンスや床材を選べばよいのか分からないという場合もあるでしょう。

この記事では、自宅で犬を放し飼いするための設備の選び方やポイントを紹介します。

目次

犬を庭で放し飼いできるフェンスの選び方

愛犬を安全に放し飼いするには、フェンス選びが最大のポイントです。フェンスは高さ、材質、隙間を愛犬とお庭の条件に合わせて選択しなければなりません。

以下をしっかりチェックして、最適なものを設置しましょう。

フェンスの高さ設定

犬種によって身体の大きさが異なるため、フェンスを選ぶ際は高さ選びが重要です。

犬種とフェンスの高さの目安
  • 60cm~:小型犬(チワワ、コーギー)
  • 120cm~:小型犬(ダックスフンド、ジャック・ラッセル・テリア)、中型犬(柴犬)
  • 150cm~:中型犬(ドーベルマン)、大型犬(ゴールデンレトリバー)
  • 180cm~:中型犬(ボーダーコリー)、大型犬(シベリアンハスキー、アフガンハウンド)

犬の種類や身体の大きさだけで安易に寸法を決めてしまうと、乗り越えられてしまう場合があります。

ワンちゃんによって運動量やジャンプ力は異なるので、愛犬の運動量や性格に応じて最適な高さのフェンスを設置しましょう。

フェンスの材質選び

フェンスは壊れにくくメンテナンスのしやすい素材を選ぶことが大切です。

おすすめの素材はアルミフェンスです。アルミは耐久性に優れ腐食しにくく、カラーとデザインが豊富な点が特徴といえます。

木製や樹脂製のフェンスはナチュラルでおしゃれな雰囲気ですが、愛犬にかじられると壊れてしまうおそれがあります。紫外線で劣化すると脆くなり、格子が外れて脱走につながったり倒壊したりする可能性があるので注意が必要です。

メッシュフェンスで広く使われているスチールフェンスは低価格な一方で、犬がかじったりマーキングしたりすると腐食しやすくなります。ドッグランにはよく採用されている材質ですが、愛犬の性格に合わせて検討しましょう。

フェンスの隙間

犬用フェンスを設置する際に忘れてはいけないのは隙間です。特に地面とフェンスの隙間、フェンスと扉の隙間には十分注意しましょう。

地面との隙間が大きいと愛犬がフェンスの下をくぐり抜けて脱走してしまうおそれがあります。フェンスとの隙間を狭くすることはもちろん、基礎をブロックにするなどの工夫が必要です。

また、道路に面した側のフェンスは自動車や通行人に犬が反応してしまうことのないよう、目隠しタイプを設置するとよいでしょう。

フェンスの扉は隙間から脱走してしまうケースが少なくありません。門扉とフェンスの間に柱を設置する、門扉を二重にするなど工夫すると安心です。

犬を庭で放し飼いにする際のポイント

ここでは愛犬を庭で放し飼いにする際に知っておきたいポイントを紹介します。

ワンちゃんにとって快適な空間を作れるよう、以下の項目をしっかり押さえてエクステリアの計画を立てましょう。

安全面を確認する

庭の中は怪我や事故がないように安全面に配慮しましょう。怪我防止のために石を取り除き、大きな段差や急な坂を解消して平面にすると安全です。

また、肥料や農薬、園芸用品などを誤って口にしないよう、手が届かない場所に整理整頓しておきましょう。

ガーデニングを楽しんでいる場合は、毒性のある植物にも注意が必要です。犬がかじって中毒を起こさないよう、庭周辺には植えないようにしましょう。

園芸用植物には毒性があるものも少なくないため、購入前に調べておくことも大切です。

入り口を設ける

ドッグランを設置する場合は出入口となる門扉を設置しましょう。小さなワンちゃんでも毎回抱えてフェンスを乗り越えるのは飼い主にとって負担です。門扉があれば頻繁な出入りやお友達のワンちゃんが遊びに来たときもスムーズです。

扉は施錠できるようにすると愛犬が勝手に出ることを防げます。また、二重扉にしておけば脱走や飛び出しを防げるため、活発なワンちゃんの場合は検討するとよいでしょう。

水場を清潔に保つ

放し飼いエリアの掃除のほか、愛犬の洗い場として活用できる水場は、きれいな状態を保てる設計にします。

通常、洗い場は立水栓とガーデンパンがあれば十分です。より便利で清潔に使うためには、ガーデンパンをタイルなどの洗いやすい素材にしたり、サイズが大きく縁が浅いガーデンパンを採用するとよいでしょう。

また、敷地内に水や汚れが溜まらないように、排水口に向かって傾斜を作っておくことも大切です。

犬が走りやすい芝生や土にする

庭の床材は、犬の足腰に負担をかけにくい芝生、土、ウッドチップがおすすめです。一方でタイル、コンクリート、砂利などの硬く滑りやすい素材は避けましょう。

クッション性に乏しく滑りやすい床材は、転倒リスクが高いだけでなく腰に負担をかけやすく、椎間板ヘルニアのリスクが高まるなど、愛犬の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。

床材選びの際は自分の手で感触を確認しておくと、失敗を防げます。

暑さ対策を考慮する

犬は人と同様、暑さや湿度が原因で体温調整機能が低下し、熱中症になってしまうリスクがあります。そのため、日陰などの暑さ対策が欠かせません。

また、犬は全身が毛に覆われており、人間よりも地面に身体が近いので、熱中症になりやすいといわれています。熱中症対策として、地面の温度が上昇しにくい天然芝を床材に選ぶのがおすすめです。

適度な日陰を作るには、植栽の配置を工夫して木陰をつくると良いでしょう。大きな木を植えられない場合はパーゴラなどで日陰を作る方法もあります。

犬が自分で遊べる遊具の設置

空間に余裕がある場合は、遊具の設置もおすすめです。トンネル、ハードルなどアジリティ用の設備があると、愛犬と飼い主が運動しながら絆を深められます。

特にトンネルは隠れ場所にもなるので、ワンちゃんにとっても楽しみが増えるかもしれません。

設置方法とショップからの発送が難しくないものであればDIYでの設置も可能なので、自分で設置に挑戦してみるのもよいでしょう。

ただし、遊具の数には注意が必要です。遊具が多すぎると走るスペースが少なくなり、かえってストレスになることもあります。お庭と愛犬に合った遊具を設置することが大切です。

フェンス設置後の注意点

犬を庭で放し飼いするには、十分な高さのフェンスさえ設置すれば安心というわけではありません。使用しながら愛犬の行動に応じて安全対策を追加していく必要があります。

以下の注意点を参考に対応していきましょう。

愛犬の成長・行動変化に応じた高さ調整

愛犬の成長や活動量の増加に伴い、フェンスの高さが十分でなくなることがあります。乗り越えられないように成長に応じて高さを変更しましょう。

さらに、定期的にフェンスの状態を点検し、メンテナンスを実施しておくと安心です。支柱はぐらついていないか、塗装は剥げていないかをチェックし、不具合がある場合はメンテナンスします。

メーカーの説明書がある場合は自分でも修理ができますが、作業が難しい場合は業者に依頼すると安心です。

フェンス周辺の植栽などが足場にならない対策

フェンスを設置する際は、愛犬がフェンスを乗り越える足場となる花壇や植栽、ブロックのようなものを近くに配置しないことが大切です。フェンス設置後も、遊具などをフェンスの近くに置かないようにしましょう。

犬小屋に登って囲いの外に出てしまうおそれがあるため、犬小屋の設置場所にも十分注意しなければなりません。

普段は置きっぱなしにしていなくても、クレートやケージなどを庭に置く場合は、置き場所に配慮が必要です。

犬を庭で放し飼いにするデメリットは?

庭で犬を放し飼いするとメリットが多くありますが、同時にデメリットも発生します。

ここでは、庭で犬を放し飼いにする際に注意しておきたい点を解説するので、自宅の環境と比較して対応方法を検討しましょう。

脱走の危険性

犬を屋外で飼育する場合、屋内で生活している飼い主の目が届きにくくなり、脱走リスクが高まります。

知らぬ間に愛犬が敷地の外に出てしまい、事故に遭う危険性は否定できません。十分な高さと強度のフェンスを設置する、屋外の様子がよく見えるように間取りやインテリアを工夫するなどして、愛犬の安全管理を怠らないことが大切です。

穴掘りが好きなワンちゃんの場合は定期的に地面が掘られてフェンスとの隙間ができてないかチェックしましょう。

また、ブロック基礎のフェンスへの変更も検討して安全性を高めることも大切です。

近隣とのトラブル

犬を庭で放し飼いにしていて、鳴き声やにおいなどで近隣住民とトラブルになるケースは少なくありません。

屋外では鳴き声を遮る壁もなく、飼い主がすぐに止めることもできないため、騒音になってしまいます。さらに夜中に吠えると、近所から苦情を受ける可能性もあります。

隣家との境界にフェンスを設置する場合は、隣人の同意を得なければなりません。フェンスの内側で愛犬を自由に行動させたい場合は、その旨を丁寧に説明し、納得してもらったうえで業者に施工を依頼してください。

害虫や病気のリスク

屋外で犬を飼育する場合、室内で飼育する場合に比べて蚊やダニなどの寄生虫による感染リスクが高まります。特に蚊が多くなる季節は、感染症リスクが高まるため注意が必要です。

さらに、天候や温度のコントロールができない屋外は犬の心身に負担になり、ストレスにつながります。

とくに夏は熱中症、冬は低体温症のリスクもあります。これらが心理的な負担になり、愛犬が不快や苦痛を感じる可能性もあるため注意が必要です。

まとめ

自宅の庭に愛犬が自由に遊べるスペースを作れば運動不足やストレス解消に役立つだけでなく、飼い主にとっても空間を活かしながら愛犬との生活を楽しめるでしょう。

ペット、飼い主双方にとって快適な庭を作るには、最適な床材やフェンス、設備を選択することも大切です。

狭い庭など、犬を放し飼いできるか不安な場合は、一度外構工事業者に相談してみることをおすすめします。

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