インターロッキングは後悔する?外構で失敗しない判断基準まとめ

インターロッキングは後悔する?外構で失敗しない判断基準まとめ

新築の外構工事や外構リフォームで床面をインターロッキングにしたいと考えている方も少なくないでしょう。しかし、インターロッキングはその特徴を理解していないと設置を後悔するケースがあります。

今回は、インターロッキングで後悔する理由や後悔しないための判断基準、対策などについて解説します。

目次

インターロッキングで後悔する理由とは?

インターロッキングで後悔する理由とは?

なぜ、インターロッキングは設置後に後悔するのでしょうか。以下に主な理由を紹介するので、インターロッキング舗装の施工を依頼する前に理由をチェックしておきましょう。

目地があるため雑草が生える

気がついたら目地から雑草がたくさん生えていた、というのはインターロッキングでよくあるお悩みです。インターロッキングはブロックの目地に細かい砂を敷き詰めて施工しますが、目地の砂が湿ると雑草が発生しやすくなるので注意が必要です。

雑草が生えると美観を損ねるため、こまめに雑草を除去すると同時に、雑草が生えないように対策をしておきましょう。防草シートを設置したり、定期的に目地の砂を補充したりすると有効です。

目地砂が雨や洗浄で流出する

インターロッキングの隙間に埋められた砂が風雨で流れてしまい、隙間ができてしまう点もデメリットの一つです。

インターロッキングはブロックの間に粒子の細かい砂を入れることでブロックが固定されます。施工から1~2年は雨などにより砂が流出しやすいため、その時期は砂を補充しなければなりません。

床面を水で洗浄する際も砂が流出しやすいため、高圧洗浄機の強い水圧で洗浄しないように注意が必要です。

下地施工の質で沈み・ガタつきが起きやすい

インターロッキングは下地がしっかり施工されていないと沈みやガタつきが生じやすく、美観を損ない、後悔するケースがあります。

インターロッキング施工の要は下地作りです。路盤の平坦性を確保し、十分に締め固めを行わなければなりません。

そのため、インターロッキング施工の経験豊富な業者に依頼することが重要です。業者選びの際は業者のウェブサイトにアクセスして施工事例をチェックしておきましょう。

駐車場用途では沈下リスクが高い

駐車場にインターロッキングを施工して沈下してしまったというケースも多くあります。駐車場は車両の荷重がかかるため、タイヤが乗る箇所は少しずつ沈んでいってしまいます。

技術力のある業者がしっかりと下地作りをすれば沈下を抑えられますが、どうしても経年によって沈みができてしまうのが現実です。

駐車場の床材としては、土間コンクリートの方が長期的に安定して使用できるといえるでしょう。

㎡単価だけで判断すると費用が想定以上になる

インターロッキングの費用を㎡単価だけ見て決めたら、総額が予算を超えていた、というケースもあります。

インターロッキング1㎡あたりの施工費用の相場は、歩行者用が約7,000~9,000円、車両用が約10,000~12,000円が目安です。

費用の内訳は、以下の通りです。

  • 材料費
  • 作業費(人件費)
  • 解体・処分費用

ブロックのグレードを上げるとその分費用が高額になります。また、ブロックの固定費用や雨水溝・枡の設置工事で追加費用が発生することがあります。

費用で後悔しないためには正確な見積もりが必要です。業者に現地調査を依頼し、現場を入念にチェックしたうえで見積もりを出してもらいましょう。

経年で色ムラ・風合い変化が起きる

インターロッキングは経年劣化により色ムラや色褪せが起こりやすいため、施工直後と色が変わってしまい、後悔することがあります。

耐久性が高い素材ですが、紫外線により日焼けしたり、水たまりなどで長期間濡れた状態が続くと色褪せしてしまいます。

対策として、色褪せしやすい日当たりが良い場所は、くすみがかったアースカラーなどの色調を選ぶと良いでしょう。また、色落ち防止機能を持つ製品を選ぶのもおすすめです。

工事期間が長い

インターロッキングは機械ではなく手作業でブロックを丁寧に配置していくため、工期が長い点がデメリットです。とくにデザインが複雑な場合は手間と時間がかかり、工事期間が長くなる傾向があります。

また、美観を整え、一定以上の強度を保つためには丁寧な下地作りが欠かせず、これも施工に時間を要する原因です。

外構の床材にインターロッキングを想定している場合は、工期が長いことを想定して計画を立てるようにしましょう。

DIYでの施工は難しい

インターロッキングをDIYで施工して後悔した、という声も珍しくありません。

インターロッキングはブロックをはめ込んで目地に砂を敷き詰めて施工するため、作業が簡単に思えるかもしれません。しかし、水平な見た目と一定の強度を保つように施工するには、高い精度が求められます。

特にDIYでは、適切な下地の転圧や水勾配の確保は難しいといえるでしょう。出来上がってみるとズレやゆがみが生じて美観を損ねるだけでなく、駐車スペースのような重量がかかる場所では数年で凹凸ができたりブロックが沈下したりしてしまいます。

そのため、インターロッキングを床材にしたい場合は、プロに任せた方が安心です。

それでもインターロッキングを選ぶメリット

それでもインターロッキングを選ぶメリット

インターロッキングで後悔する理由をご紹介してきましたが、それでもインターロッキングには多くのメリットがあり、高い人気を誇っています。ここでは、インターロッキングの主なメリットを紹介します。

デザイン性・高級感は他舗装より高い

インターロッキングはブロックの種類が非常に豊富です。そのため、個性や高級感は他の床材とは比べ物になりません。

種類は公園や公共施設でよく見かけるタイプのほか、モダンなカラーや個性的な形、天然石風やレンガ調などさまざまなタイプが存在します。円形ブロックも人気があり、ヨーロッパ調のガーデンを作りたい場合には最適です。

他の素材で床面の舗装を検討している場合もインターロッキングで希望が叶うことも多いので、選択肢の一つに入れておくとデザイン性と機能性を兼ね備えたエクステリアを実現できます。

部分補修が可能

インターロッキングが破損した場合、部分補修で対応が可能です。

インターロッキングは目地に砂を入れて固定しており、セメントなどで固めているわけではありません。破損したブロックを引き抜き、その部分に新しいブロックを入れるだけで補修が完了します。

ブロックが沈んだ場合もブロックを取り除いて下地を調整すれば床面を平坦にできます。補修に大掛かりな工事が必要ないため、費用も抑えられる点は大きなメリットです。

遮熱性が高い

遮熱機能の備わったインターロッキングを選べば、路上の温度上昇を抑制し、エクステリアが高温になるのを防げます。

遮熱性インターロッキングに期待されるのは、昼間の太陽光を反射して路面温度の上昇を抑えるほか、夜間の放射熱を軽減して熱帯夜を抑制する効果です。

近年では、公園や遊歩道などに遮熱性インターロッキング舗装が増えており、ヒートアイランド現象の対策に一役買っています。

透水性があり水たまりができにくい

インターロッキングは、透水性があるため、雨が降っても安心して歩行できます。理由は、ブロックの隙間に敷き詰められた砂が雨水を吸収・浸透するためです。

地面に水たまりができにくく、外構を歩くときの安全性が向上します。水はけが良く地面にぬかるみができないので、外構がジメジメせず、カビや害虫の発生防止に役立つでしょう。

より高い排水性を求める場合は、ブロックに透水性を持たせた透水性ブロックを選ぶのがおすすめです。

アプローチや庭用途では満足度が高い

インターロッキングはブロックの色と形のバリエーションが豊富なため、おしゃれなアプローチや玄関まわり、庭にしたい方の希望を叶えやすい素材です。

単色はもちろん、複数の色を組み合わせてポップなイメージにしたり、エクステリアに立体感を持たせることもできます。

整然とした美しいアプローチにしたい場合は規則正しくブロックを並べ、明るく優しい雰囲気にしたい場合はランダムな模様を取り入れるとよいでしょう。

デザインは自由自在なので、外構工事業者と相談して決めると理想に近づけるはずです。

インターロッキングで後悔しない対策

インターロッキングで後悔しない対策

インターロッキングはその特徴を理解し、対策しておくと満足度の高い外構に仕上がります。失敗を防ぐためにも以下のポイントを押さえて、業者にプランを練ってもらいましょう。

下地作り

インターロッキングで最も重要なのが下地です。下地がきちんと施工されていないと、施工後に凹凸ができたりブロックがずれたりしてしまいます。

下地作りでは床面の高さを計算して掘削した地面に砕石を敷き、転圧機などで締め固めます。砕石を敷き詰めるのは、地面の強度を均一に高めるためです。

砕石の上に砂を敷き、レーキでならして下地は完成です。下地作りは職人の経験と技術力が求められます。

定期的なメンテナンス

インターロッキングを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

日常のお手入れでは、雑草をこまめに取り除き、目地砂が少なくなっていたら砂を充填することで美観を維持できます。

ブロックが破損した場合は業者に依頼して交換すれば問題ありません。不陸が起こったときは該当箇所のブロックを取り除き、下地調整をしたうえで再びブロックを戻し、砂を詰めて補修が可能です。

デザイン・色選び

インターロッキングで後悔しないデザインと色選びのコツは、住宅の外観や外構全体のテイストに合わせることです。

モダンな住宅ならグレーやモノトーンのブロックを整然と並べると統一感が得られます。ナチュラルテイストや和モダンな住宅は、外壁や植栽の色に合うアースカラーや温かみのある色がおすすめです。

デザインを住宅に合わせるだけでなく、美観の維持を考慮して汚れが目立ちにくいくすんだ色を選ぶのも一つの方法です。

プロの業者に依頼する

インターロッキング舗装で後悔しないためには、施工の難しさも考慮して実績が豊富なプロの外構工事業者に依頼すると確実です。

プロの職人は、地盤の状況を確認して適切な下地作りをし、インターロッキングが沈まないように施工してくれます。

デザインについても業者に相談しながら決めると、住宅と周辺環境にマッチした仕上がりにできるので、まずはイメージを業者に伝え、デザインを提案してもらうとよいでしょう。

インターロッキングと他の舗装との比較

インターロッキングと他の舗装との比較

外構の床面はさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。インターロッキングを検討している場合でも、より満足度の高い外構を完成させるために、他の素材と比較してみましょう。

土間コンクリート

土間コンクリートは、シンプルな仕上がりと高い耐久性で、外構の床材に広く採用されている素材です。色が明るいグレーのため、外構全体が明るくなる点も大きな特徴といえるでしょう。

コンクリートは掃除がしやすく、メンテナンスがほとんど必要ありません。耐久性が高いため、駐車場やカーポートの床材としても向いています。

一方で、施工費用が高額な点や表面にひび割れが出やすい点はデメリットです。

平板舗装

平板舗装は、コンクリート製の平板を地面に敷き詰める舗装方法です。歩道や公園などによく使われ、デザイン性が高いため、組み合わせによって床面のテイストを変えられます。

意匠性が高いうえ、タイルや自然石の床材に比べて価格が安いため、コストを抑えられます。透水性に優れた製品を選べば、雨の日でも安全です。

一方で、施工に技術が必要な点、材料が重い点、タイルや自然石ほどではないものの比較的施工費用が高額になる点はデメリットです。

洗い出し・砂利舗装

洗い出しはコンクリート仕上げの一種で、砂利などの骨材を混ぜたコンクリートを塗りつけたあと、表面を水で洗い流して中の骨材を露出させて仕上げる方法です。

混ぜる石の種類によって個性を生み出せるだけでなく、表面が滑りにくくなるというメリットがあります。

砂利舗装は、砂利を外構に撒くだけなので、ほかの施工方法に比べて費用を安く抑えられます。砂利は上を歩くと音がするため、防犯外構にも使用されます。住宅の裏手など、侵入口になりやすい場所は砂利舗装を選択するとよいでしょう。

インターロッキングに関するよくある質問

よくある質問

ここではインターロッキングの施工に関してよくある質問とその回答を紹介します。

インターロッキングで後悔するケースもあるので事前に疑問を解消して、設置を検討するようにしましょう。

雪・凍結が起きやすい地域は向かない?

積雪が多いエリアでは、インターロッキングを設置できないわけではありませんが、あまりおすすめできません。

表面が平坦でないため、除雪の際にスコップなどがひっかかってストレスになる可能性があります。凍結でブロックが膨張して隙間が広がったりずれたりするケースも少なくありません。

また、下地処理が不十分だと、地面の土の水分が凍結して膨らみ、凍上が起こります。凍上するとインターロッキングが凸凹して美観が悪くなるうえ、歩行者がつまづいて転倒する可能性があります。

インターロッキングとレンガの違いは?

インターロッキングとレンガは、素材が異なります。インターロッキングがコンクリートでできているのに対し、レンガは粘土を高温で焼いたものです。

レンガは経年により風化したり少しの衝撃で欠けたりしますが、インターロッキングは耐久性が高いため、駐車場のような負荷がかかる場所でも使用できます。

インターロッキングブロックにはレンガ調のタイプも存在するので、耐久性を重視するならレンガ調インターロッキングを選ぶとよいでしょう。

インターロッキングブロックの寿命はどれくらい?

インターロッキングブロック自体の耐用年数は30年以上と言われており、インターロッキング舗装も、土間コンクリートと同等の約20年ほど持つとされています。舗装の不陸や汚れは補修や洗浄により解消でき、適切なメンテナンスで舗装の寿命も延ばせます。

施工費用は他の舗装に比べて高額ですが、メンテナンス性の高さを考慮するとコストパフォーマンスが高い素材であることが分かるでしょう。

まとめ

インターロッキング

インターロッキングはいくつか注意しておかなければ後悔につながる点はありますが、メリットも多くあります。

不具合の発生を防ぐには、インターロッキングの知識と技術が豊富な業者に依頼することが大切です。業者のウェブサイトで施工実績があるか確認したうえで、3社程度から相見積もりを取りましょう。

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