介護・バリアフリー

必要なバリアフリー・不要なバリアフリーとは?

投稿日:2018年10月2日

住宅リフォームのバリアフリー、バリアフリーと言いますが、何がバリアフリーなのでしょう?

バリアフリーは直訳すると「障壁がない」という意味。
家庭で生活するなかで支障となる物理的な障害を取り除くことです。

一般の家屋でバリアフリーと聞いてまず想像できるのは、手すりの設置、段差の解消、車椅子が通行可能なスペースや建具の確保あたりでしょうか。

 

でもそれだけではありません。
では、加齢などによって必要になってくるバリアフリーを、身体機能の変化ごとに挙げていってみましょう。

 

身体機能の変化

歩行

筋力やバランス感覚の低下によって、つまずいたり滑ったりすることが多くなります。また、高さのある段差がぼりにくくなります。

バリアフリーの例

  • 段差をなくしフラットにする
  • 不安定になりやすい場所に手すりを設置する
  • 滑りにくい床材を使用する

 

立ち上がり

膝や腰が弱ってくるため、立ち上がったり座ったりの動作が辛くなります。

バリアフリーの例

  • 立ち上がりが楽な安定したイスを使用する

  • 和室から洋室に変更する

 

首・肩の症状

首や肩が凝ったり、柔軟に動かせなくなったりします。

バリアフリーの例

  • 伸び上がったりかがんだりしなくても届く収納やスイッチの位置和室から洋室に変更する

 

視力の衰え

老眼によって小さい文字が見えにくくなったり、白内障によってまぶしさを感じやすくなったりします。

バリアフリーの例

  • 大きい文字表示の家電

  • ゆっくり明るくなっていく照明器具

  • 足元など見えにくい場所への照明の設置

 

聴力の衰え

人の声や小さい音が聞こえにくくなります。

バリアフリーの例

  • 来客時に光で知らせるインターホンや電話

 

排せつ機能

トイレが近くなり、夜中も何度も起きるようになります。

バリアフリーの例

  • 寝室の近くにトイレをレイアウトする

  • 寝室=トイレの動線に足元灯を設置する

  • トイレに暖房器を設置する

 

皮膚感覚の衰え

暑さ寒さへの感覚や体温調整機能が低下してくるため、気温の変化で体調を崩しやすくなります。また、暖房器具で低温やけどをしやすくなります。

バリアフリーの例

  • トイレや脱衣所への暖房器具の設置

  • 床暖房など火の出ない穏やかな暖かさを維持できる暖房器具の利用

 

握力の衰え・障害

指先の感覚や握力が弱まるため、蛇口など回すタイプの栓の開閉が困難になります。小さいスイッチや取っ手、薄いものがつかみにくくなります。

バリアフリーの例

  • 蛇口をレバータイプに変更する

  • つかみやすい大きめの取っ手にする

 

嗅覚の衰え

においの感覚も鈍ってきます。コンロで鍋に火をかけて忘れ、焦げ臭くなっても気づかない、ガス漏れになっても気づかないという心配があります。

バリアフリーの例

  • IHクッキングヒーターに変更する

  • ガス感知器をつける

 

記憶力の衰え

物忘れが多くなり、どこにしまったかわからなくなります。

バリアフリーの例

  • 単純に整理できる収納

  • 居間などいつもいて確認が容易な場所へ収納を設置する

 

以上、ざっと挙げただけでもこれだけ生活への影響があり、バリアフリー化が必要なことがわかります。

 

バリアフリーへ住宅リフォームをする際の注意点

バリアフリーのリフォームを行う際に、注意して見極めるべきポイントがあります。

 

本当にバリアフリーが必要か

まだ足腰がしっかりしていらっしゃる高齢者には、段差の上り降りをすることが毎日のトレーニングとなって老化防止につながります。あまりに早く段差をなくしてしまうと、せっかく日常生活で自然に運動できる機会を逃してしまいます。

 

同居する家族を無視したリフォームではないか

バリアフリーリフォームをしたことによって、ほかの家族が不便にならないようにする必要があります。

たとえば、あるご家庭ではおじいちゃんのためにと思い、浴室の壁三方に手すりを取り付けました。ところが、この手すりにまだ小さいお孫さんが頭をぶつけて何度もたんこぶを作ったため、結局手すりを取り外したというケースもあるようです。

 

柔軟な知識を日頃から身につけよう

身体機能の変化や介護の状況に応じて必要なリフォームは変わっていきます。
そこに柔軟に対応していかなければなりません。

元気だった方が急に倒れられて寝たきりになることもありますし、反対に将来に備えて、玄関に車椅子スロープを設置し、廊下の幅を拡張したのに、結局施設へ入所することになって無駄になったケースもあります。予測できない難しさはありますが、いざという時慌てないように、バリアフリーリフォームに関する知識を身に付けておいて損はないと思います。

さてここでは、住宅リフォームに関するバリアフリーだけを申し上げましたが、家の外に出てもバリアフリーは必要です。建物へ入る際の車椅子スロープや手すり、車椅子用駐車スペース、ノンステップバス、広いスペースのトイレなど、パブリックな場所とプライベートでのバリアフリーが充実してこそ真のバリアフリーと言えます。

さらには、このようにモノをバリアフリー化する物理的バリアフリーだけでなく、社会的、制度的、精神的にもバリアフリーがなされ、体にご負担があってもなるべくその負担が軽減され、心地良く暮らせるようになれば良いと切に願います。誰もに必ず訪れるステージ、他人事ではないのです。

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